日傘自慢⁈

やっと出来上がりました。サボテンの日傘。

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糊置きの状態からは反転されるので印象も変わりましたかね。サボテンの方に色が入っていた方が良かったかしら?何となく地色の方に色が入っている方がいいかなと思って作ったんですが、白と色のバランスを半々ぐらいにしたかったので、結果どちらでもよかったかもですね。もう一色青系でも作ろうと思います。

写真で見てわかってもらえると思いますが、デザインはゆるいんですが仕事するところはしっかりしています。まず骨の曲がるところに生地を挟んでいます。これはサビが大切な生地に出ないように。雨傘ではだいたいはさんでありますが、市販の日傘ではこの生地があったりなかったり。それからつまんで指が当たる所、ツツミというお仕事しています。これはお安い傘ではほとんどしていません。逆に高級品を作る職人さんの仕事は素晴らしく整っていて美しいです。

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外側ではてっぺんのところ、飾りを巻いています。ここも雨傘みたいに金具が打ってあるだけのもの多いですよね。パラソラは手縫いでひとつづつ飾り仕上げしています。それとタッセル代りのボンボン。こちらも手縫い。なので実はこう見えて行くところへ行ったら高級品仕様なんですよ。

ただパラソラの場合、工具をあまり使っていないので工業製品としてはイマイチですね。手縫いの服は家着みたいと感じる人もいらっしゃると思いますが、着物なら?そう手縫いが高級品。大量生産で型抜きしたパーツをミシンで縫って均一に仕上げるのを良しとするか、一つづつ手で裁断して縫うのを良しとするかは使う人次第でもあります。パラソラの日傘も手作りな分、同じものを規格通りにピッタリと揃えることは難しいです。逆に言うと1本ものを作るのには適しています。多少型が合わなくても調整して作れてしまう。

この間NHKの100分de名著でやっていた『野生の思考』の回見ましたか?設計図通りに作る建築家の家に対して設計図もなしに改良を重ねて作り上げる家のような事を言うそうなんですが、あり合わせの材料でその時の最適なものを作り出す野生の思考はこれからの時代大事なんだそうです。まさにパラソラ的。と欠点も利点と捉えて手作り続けていますが、本音は1Fに工房があったらバンバン音立てて型抜きしちゃいます。だって手で切る作業は数があるとすごく大変なんですもの。だけど測っていないのにピッタリ出来上がるようになったら早いしほんとカッコいいですよね。