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公園散歩

12月ですね〜。冬の日傘屋はのんびりで、blogもすっかりのんびりペースになりました。

今日は散歩のお話。いつも散歩している公園は紅葉も終わりかけで樹々は寂しい感じになってきました。替わりに楽しみなのが、葉っぱが落ちて見えるようになる木ノ実やキノコ。クリスマスのリースを作ろうと松ぼっくりを探しているんですがまだ少し早いみたいですね。時々すご〜く大きいのが落ちているので、それはどの木かから落ちるのかとキョロキョロ探してますが、なかなか見つけられません。バラのような形をしたシダーローズも前に落ちてたんだけどなぁなんて楽しみに歩いています。もしかしたら早起きの人に拾われてしまっているのかもしれませんね。

この写真は皆さんご存知『ねこじゃらし』こと『エノコログサ』。よく見るとこんなタネが付くんですね。今まで気にしていなかったけど穂の部分も赤い種類があってとっても可愛いんです。ネットで調べたら、イネ科なので煎って食べられるんだとか。(゚o゚;;  しかも美味しいんですって。食料危機になったら知っておくといいですね。お腹一杯にはならなそうですけど。

下を見ていると木ノ実は結構落ちてます。どんぐりを見つけたら上を見てすぐに探すんですが木に付いているのは不思議と見つかりません。落ちてるから存在に気がつくんですものね。

どんぐりは帽子を被ってるのを見つけるとなんとなく嬉しい感じがしませんか。細いの丸いのいろいろ落ちていて実の方は目立つけのだけど帽子は目立たないのであえて帽子だけ拾ってみました。ベンチに置いて写真を撮っただけですがこうして見るととっても綺麗です。

こちらは『メタセコイア』。写真が残念ですが、夕日の時間帯赤とオレンジ色に輝いてすごく綺麗なんですよ。先の方にいっぱい松ぼっくりのような実が付いています。このたくさん付いてブランブランしている感じがいい感じです。なんとも言えずゆっくり時間が流れて行て、赤い葉のせいか植物なのにマンモスやオラウータンを想像してしまいます。

そして最後はみなさんご存知の『イチョウ』。これは枝に注目なんです。冬に、トゲトゲして、いばらの様な枝だなと思って眺めていたこの木の枝。まさかの『イチョウ』だったんですね。綺麗な衣装を脱いでしまうと全然どこの誰だかわからなくなってしまうものですね。

水引きに心惹かれて

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今となっては昔々となった結婚のお祝いで頂いたご祝儀袋の片付けをしています。大切にとってありましたがそろそろ良い頃かと。お名前を見ながら、最近はご無沙汰してるなとか、お世話になった方や親しくしていた人は今頃どうしてるかなと、ちょっぴり思い出に浸りながらの作業です。こういう時間、結構大事です。あんまり年を取ってしまうと思い出せなくなりますし、会いに行くチャンスもなくなってしまうから。今がいい頃かもしれません。

ところが何を思ったか、途中から違うことに目が行き始めてしまいました。そうでなんです、水引きにどんどん心が惹かれてしまい、またまた集めてしまいましたよ。水引きコレクション。(笑)こんな感じでなかなかモノとのさよならは難しいですね。

でも見てください。この美しいこと。ご祝儀を包むのにこんな繊細な方法で封をするなんて粋ですよね。何気なくみていたものもこうして並べるとすごく素敵。おめでたい形を数本の紙紐から作り上げてしまうのもすごいです。吉祥の松や梅の花、鶴亀。鶴一つとってもリアルなものから単純化したものまで。並べているうちに、これ鶴だったのね!と気付いた時の嬉しさといったら、数十年経ってやっと気がつきました。それだけでも取っておいた意味ありました。カタチをこれだけ削ぎ落としても鶴だと感じる日本人の感性は素晴らしいですよね。デザインやオシャレに無頓着な叔父だって、このシンプルな紐結びで鶴を感じてしまえるんですから。こんな素敵な文化に包まれて生活してることも改めて嬉しいなぁと感じる水引きあれこれでした。

コツコツ日傘作り

秋は “コツコツ仕事” をしています。どうしても日傘は暑い時期に偏りがちな季節商品なので秋はとっても静か。でもやりたいことは沢山あるので逆算すると全然時間が足りないんです。

今日はあと少しで出来上がるのに作り残っていたものを仕上げておく仕事、“コツコツ仕事” で量産中です。パラソラのオリジナルデザインはどれも大体24本程度。量産と言っても普通に流通している日傘に比べたら圧倒的に数が少ないです。巷で人気の限定グッズでさえ200個とかですもんね。限定25本です。全部が。(笑)

ところがです、毎年同じ日傘をずっと販売しているとお思いでしょ。増産してるわけじゃないんです。そう、お察しのとおり作るのが追いつかずショップに並んでいなかったり、まだ日の目を見られずにいたり。いつも販売しているように見えても、実は売り切れたら無くなって、作ると並ぶと言う出たり入ったりの棚揃え。要するに24本すら売れていないと言う現実。あぁパラソラこんなことで大丈夫なんでしょうか?たった2ダース、売れてません。まとめて作ることができません。(汗)

しかしご心配には及びません。「そのうちみんなに知られたら凄いことになっちゃうんだから。欲しくたって買えなくなっちゃうぞ〜。」などと和久井映見さん演ずるアイコさんを真似て一人呟きながら、その日が来るのを楽しみにこの時期に“コツコツ仕事”で仕上げております。細く長く、少量生産が丁度いいペースです。

そんなオリジナル日傘ですが、『シーグラス』は好評につきあと2本かな?で終了になります。

シーグラスの日傘

好評だったので追加で色違いを作るか、新作にしょうか迷うところです。『さや豆』は今年も色違い準備してたんですがまだ作れていません。写真は好評だったブルー。もう少し濃いめにと思って作った紺は黒に近い紺に仕上がって来たので黒との違いが少なくて今ちょっとショップの色味が寂しいです。

『サボテン』柄も今夏2本しかつくれませんでしたから、25本は無理でも何本かまとめて作っておかないとと思ってます。

こんな風に少しづつ定番品が残りながら色違いも増えて行くとお店が賑やかになるので、実は楽しみでもあるんです。そしてショップページも充実させたいし、写真を撮ったり、お支払い方法ももう少し選べるといいかなとか、仕組みも変えたいところでもあります。定番品が揃ったら次は染物もやって見たいし。楽しく作れて、楽しく選んでもらえる良いものをもう少しお店に並べられたらと考えているといくら時間があっても足りません。

氷山の一角⁉︎

まだまだ暑い日も続いていますが、日傘のシーズンも一段落したので、そろそろ来年に向けて動き出したいな。なんて思っている今日この頃ですが、その前に大事な仕事をまずは片付けなくてはなりません。

積もり積もったアレヤコレヤを綺麗さっぱりしたい。もうずーっと悶々としていて今年の夏は限界間近でした。スタートするつもりもなく何となく始まったパラソラの傘仕事。心の準備もないままに走ってきたので、色々なけじめがついていませんでした。とにかく両手いっぱいに持ちきれなくなった荷物を降ろしたい。そんな片付け真っ只中のつぶやきblogです。どうぞお暇な時にでもお付き合いくださいませ。

ジャガジャーン。こちら、片付けを難しくさせる氷山の一角。(^^;
50年ほど前の、いわゆるヴィンテージと呼ばれているバービーちゃん。真ん中で帽子をかぶっているのはミニの女王ツィッギーです。朝ドラのひよっこにも登場していたので若い人でもご存知だと思います。着せ替えもあるんですよ。もちろんミニスカート。このショートヘアの人形を一目見た時からはまってしまいました。それまでは人形でショートヘアなんてみたことなかったですから。オークションの存在を知ってからというもの少しづつ少しづつ、英語もできないのにebayで探してきました。間違ってもコレクターではないんです。コレクションしたいわけではないんです。と言いながら、バービー以外の人形も数を持っているのでまずは自覚することから始めないといけませんね。

巷では断捨離や実家の片付けなど、片付けブームですよね。わかりますわかります。20代や30代の片付けではモノが溜まっていると言っても大したことありませんでしたが、忙しい40代を経てふと気づくとえらいことになっていた。という感じなんです。趣味や興味の幅も広がり、仕事や人との繋がりも広がり、それが家の中にも広がってしまっている感じ。捨てられずに溜め込まれているものって、歩んできた道なので服やバッグ、食器、音楽、ぬいぐるみ、本、子供の絵など溜まる要素いっぱいですものね。我が家は子供がいないのに、それでも思い出いっぱい、趣味いっぱい。

私の溜まりもののイメージには断層ができていて、一番下に子供の頃の絵や日記などなど紙もの。その上の層は年代が進んで結婚のお祝い品や引き出物、その上にCD、旅の写真、趣味で集めたお人形、その関連で古いファッション誌、手芸材、画材、関連の専門書、大きな絵の数々、そして傘の材料に大量のハギレ。もう持つものが多すぎて気持ちが潰れてしまいそうでした。しかも歳を追うごとに重くてかさばるものになってくる。(笑)この層を薄くするのか層ごと無くすのか。大変な作業です。

さてそうして始まった片付けは、マニュアル通りまずは玄関、洗面、キッチンの片付け。玄関や洗面は意外に簡単に処分できました。でも全部を一度ではできないので、無理せずくたびれた靴とシーズン中履かなかったものを処分。他を片付けているうちにだんだん頭の切り替えができるようになってくるので気楽に始めるといいかもです。そして買ったばかりなのに履かない靴を思いきって靴棚から除外したら見違えるほど快適になりました。これをきっかけに頭の切り替えが進んで来る感じです。片付けと言うよりは脳を諭していく感じ。(笑)きっとこれが片付けのコツですね。この小さな成功体験。除外した靴も誰かにあげられればいいのだけど、少し時間をおいて履けそうな人が思いつかなければ捨てる。捨てるとき少し罪悪感があるものの見えなくなると案外思い出しもしませんでした。

本とCDは近所の古書引き取り店さんにお願いしました。

ざっとCDだけでも200枚以上。これはネット上で読めたり聴けたりできるようになったおかげで夫が随分協力的。5年前には手放せなかったものもごそっと処分できました。混乱の中で生活してると同じ本が2冊あったりね。引き取り屋さんにも、この大量の本どこにしまってあったんですか?と聞かれるほど、どう見てもキャパを超えてました。ここでやっと部屋が機能してきたので次の段階、上手にしまってあるものも引っ張り出して捨てることにします。今でも見切るのは大変な仕事、実家の片付けの心配するより先にまずは自分の片付けからですね。それでは今日はこの辺で。まだまだ続き片付けます。

書の日傘

また夏をぶり返したような暑さになりましたね。でも風が爽やかでやっぱり秋の気配感じますね。
日傘作りをしている埼玉の仕事場でも今日は虫の音がセミからコオロギに変わりました。

今日ご紹介するのは書の作品から仕立てた日傘です。
生地の使い方、面白いですね。こうして色々な生地を組み合わせるのはとても新鮮です。
案外難しいと思うんですこういう組み合わせ。センスが良くないと賑やかな傘になってしまいがちでお子さんの雨傘っぽくなってしまうんです。その点素材の良さと色の美しさでとても上品な仕上がりになりました。

そして、何と言ってもデザインの中心は『書』の部分です。
すご〜く考えちゃいました。お任せいただいたのでいわゆる緊張とはちょっと違う緊張感。
黒い生地の中央に筆文字とドリッピングの入った素敵な作品をお預かりしました。でも三角のコマの中にどうにも収まらない。そうなんです、そこで、どうトリミングするかがとっても重要なんです。上の方にいい感じのしぶきがありまして、そこを使いたい。でも文字も読めるところまでキープしたい。

最初文字の下の方に空間をとって底辺を裁断していたんです。でもそうすると草冠が切れてしまって草冠に見えないかもしれない。文字のどこをどこまで隠して文字として認識できるのか。とってもビビリなもので、あと1センチ上にしよう、もう1センチ上でも大丈夫。と下の方少しづつ裁断して行ってこの構図になりました。少しはみ出すぐらいがダイナミックで素敵だと思うんです。

こういうトリミングをする時にいつも思い出すのが意外にも日本の絵巻。『信貴山縁起絵巻』という絵巻物がありまして、細長い絵巻の中で右から左へとお話が進むんですが、絵がその幅に収まらず上へ下へとはみ出しながら展開して行くんです。でもそれがとっても躍動的で、絵巻物なのにアニメーションのような大きな場面を想像できる。気になる方は検索して見てくださいね。この文字にもそんな風に傘の中に収まらず自然の中へ飛び出して行って欲しいなと思いながら作りました。

お客様もとても喜んでくださってもう一筆加えたくなったとのことです。仕上げはどんな日傘になったんでしょうね。想像するのもまた楽しみです。

着物から新たなデザインへ

今日の日傘はシルクのお着物からオーダーいただきました。そしてとってもとっても喜んでいただけた日傘なんです。

大切にお召しになっていたお着物を形見分けにとのご注文でした。事前の打ち合わせで「通常お着物からは2本作ることができますよ。」とお話ししていたのですが、「帯で見えなくなる部分で繋ぎがあり生地が足りないかもしれない。」とご相談。大切な形見のお品、別の生地を足して2本に仕立てることになりました。

グレーの無地の縮緬と合わせます。せっかく2本作るので、選ぶときにちょっとでも迷って楽しんでもらいたいなと少し繋ぎ方を変えています。どちらもとっても素敵なので、「どっちがいいかなぁと、自分だったら絶対迷う。」なんて考えながら仕立てました。素材の違いは生地同士の相性が心配でしたが無事、素敵なアクセントになりました。お客様にはもちろん喜んでもらえたのですが、リメイクでびっくりされたのは実は生地使い。送られてきた生地を見た途端から、疑いもなくこういう風につなぐものと疑いを持っていなかったんですが、柄のあるグレーの生地、なんと裏なんだそうです。∑(゚Д゚)

写真の通り日傘の裏は白地と可愛い黄色の花柄になりました。もちろん作る前に裏表の確認はしていますが、なかなかお話が伝わらず、写真を見ながらのご説明で、やっと私が裏表を逆に繋ごうとしていることに気づかれたそうです。そのぐらい思いもよらなかったそうで、出来上がりを見て大変喜んでくださいました。着物のことを良く知らないからこそが、吉と出ることがあるんですね。思い出のお着物は、日傘の内側できっと優しく包み込むように見守ってくれていることと思います。

唐草文様の日傘

今日の日傘は唐草模様の生地から。唐草模様と聞いてパッと思いつくのはグリーンの地に白の唐草模様の風呂敷。こんな風に渋い色合いの唐草模様は新鮮ですね。緑の唐草文様はあまりにも伝統的な柄なのでパターン認識していて、この生地を見て改めて唐草は草花柄だったと思い起こしました。

ところで日傘を選ぶとき柄の大きさは気にしていますか?鏡で写してみるとお顔映りの印象など随分違うことに気づかれると思います。柄の大きさでも印象が随分違うことがありますよね。小さな柄では、近くでは柄もはっきり見えますが、離れたところでは柄を認識することができずに、色が混ざり合って見えます。例えばこの日傘の柄が細く小さな唐草だったら、遠目には白が混ざりこんで無地のように見えるかもしれません。一方こうした大きめのくっきりしたデザインは遠目からも柄がよく目立ちます。どちらがお好みか、ぜひ柄選びの参考にして見てくださいね。

さて、この唐草紋様は、日本では伝統的な吉祥文様なので最も日本的なものと思いがちですが、実は日本へは、古代ギリシャからエジプト、ヨーロッパ、アジアとシルクロードを渡って伝えられたそうなんです。だから世界中に進化した唐草文様があるんですね。みなさんご存知のウィリモリスの壁紙も唐草模様です。日本の唐草はそれに比べて葉っぱがどんどん小さくなって随分簡略化されていますよね。線だけの柄もありますものね。シンプルへシンプルへと進化して来たようです。そしてもっとシンプルなのはラーメンの器に描かれている中華柄。これも唐草の変化系ですよね。調べてみると唐草模様、国によって色々変化を遂げていて面白そうです。

*写真が下手で白く写っていますが実際には小豆色の唐草柄です。モダンです💕

心ときめく浴衣の日傘

7月の終わりごろオーダーのご注文をいただきました。形見のお品物で日傘を3点、お父様とお祖母様の思い出のお着物が新しい形になって、次の世代のご家族へ引き継がれて行きます。そういうご事情ならと、お盆までにお届けしようと頑張りました。あまり信心深くはないですが、そういうことふと思ったりするんですよね。「お盆に帰るからそれまでに日傘にしとけよ〜。」って言われているような。それにしてもこの3本の組み合わせがなんとも言えず素敵です。お店にディスプレイするならこんな組み合わせで大柄、中柄、細かい柄で飾りたくなりますよね。それだけ華があるということなので、もちろんお三方で一緒にお出かけされたら素敵ですよ〜。想像するだけで振り向いちゃう。なかなかみなさんがお会いできることも少ないのかもしれませんが、この3本の日傘に離れていても寄り添っているような素敵なご縁を感じます。

さて、最近メールがうまくお送りできないことが多くて、お写真お送りすると届けられませんメールが戻ってきてしまうことがあるんです。何十通も送ってしまったので、もしかしたら私が迷惑メールになってしまってるかもしれないのですが。普段iPadを使っているのが原因なのか、アドレスが違っているのか…。

爽やかな藍染めの日傘

久しぶりにまた暑い夏が戻って来ました。しばらく猛暑日が続くそうですね。ここのところ日傘の出番も少なかったので、お出かけの際、持って出かけるのを忘れないでくださいね。

今日ご紹介するのは爽やかな藍染めの日傘。染めている色は一色のはずなのに、こんなに色鮮やか。濃淡で変化がついて、とても綺麗ですね。

こちらの日傘はお着物を解いて洗い張りしたものを送っていただきました。よく見ると柄が横に繋がっていなくて途中で段がずれているデザインなんです。わかります?小さな変化ですが柄合わせをして繋ぐと動きが出てとても面白いですね。涼しげで爽やかな素敵な日傘になりました。

カラフルな川の石

山中温泉から少し山へ入ったところにおいしいお蕎麦屋さんがあります。不便な場所でお蕎麦を食べるだけに山道を走るような所なんですが、人気のお店で毎年車が止められないほど混んでいます。今年は道が一部通行止になっっているらしく、いつもより空いていてゆっくり行って来れました。

写真は途中で見かけた川。フォッサマグナミュージアムへ行った後のこともあって、糸魚川よりもカラフルなこの石には敏感に反応してしまいます。車を止めて最初は大人しく眺めていたけど結局ジャバジャバと入って石拾い。海の石よりまだ角ばった感じです。昔はこのもう少し上流でよく川遊びをしたものです。虫に刺されるのでパジャマを上に着せられて泳いでいるような都会のひ弱っ子でした。今ではすっかり川遊びもしなくなってしまったけど、こんなに綺麗な川だったんですね。あとで調べてみると九谷磁器の古い窯跡の近くでした。今まで山中塗の漆に気を取られていましたが、なるほど九谷焼きの産地もこのあたりだったんですね。

ここ数年、墓参のために北陸へ行くたび自分のルーツのようなものが気になるようになりました。
職人になろうなんて気持ちはこれっぽっちもないままに始めた傘の仕事。父の仕事を知っておきたいと思ったこともひとつにありますが、母方の祖父の影響も受けていたのかもしません。祖父もまた職人で塗師だったそうです。母は呉服屋に勤めていたので、着物と日傘の融合が今の仕事になっているのは面白いことだと感じます。最近は自分のルーツをつないでカタチにすると面白いことが生まれるような気がしていて、毎年仕事のアンテナ張っての北陸旅です。

能登半島ドライブ

旅の後半は能登半島へ行って来ました。宿も取らずにその日の風まかせ。だからこその素敵な光景にも出会えて感動がいっぱい。能登半島先端近く、木ノ浦海域公園。名所の灯台の少し手前ということもあり、人も少なくて泊まっている人ぐらいしかいなかったんじゃないかしら。小さな湾になっていてオープンカフェはジャズが流れるゆったりした空間。若い女の子たちがお店の外で風にあたりながらランチしてたのが気持ち良さそうでいい感じでした。水着に着替えてドボンとそのまま海に飛び込んじゃおうかなんて想像しながら海を眺めるのんびりしたひととき。


窓岩。このあたりは奇岩が続いて地形に詳しくなくても変化が面白い地形です。近くにある塩田も見て来ましたよ。海水を砂に巻いて塩を作る作業は「もう少し早く来れば良かったのに」と言うことで、まき終わった後で残念でした。今でも手作りの製法で作っている能登塩、しっかり買って来ました。

 

白米千枚田。下まで降りて登ってくる周遊コースは15分。遠くに見えているのは朝市の輪島です。

 

能登さくら駅。海を眺めようと車を止めに小道を入ったところにあった小さな可愛い駅。丁度青い電車も入ってきて、映画の様な素敵な光景でした。春には桜でいっぱいになるそうです。階段横には斉藤工さんの植えた記念樹がありました。絵になる駅ですもんね、撮影に使われるのも良くわかります。小さな可愛いロマンチックな駅でした。

能登半島は半島途中までしか電車が通っていないのでなかなか手軽に行かれないけれど、それだけに人も少なく海岸ドライブはとても良かったです。金沢を拠点に和倉や輪島で一泊するとゆっくり見て周れる大きさです。

ヒスイ海岸へ行って来ました

今年もお盆は北陸へ行って来ました。車だったので行きも帰りも無理のない距離をということで、糸魚川で一泊してののんびり旅です。

さて、なぜ寄り道に糸魚川を選んだのかと言いますと、ヒスイ海岸があるからなんです。近くにはフォッサマグナミュージアムもあり、ヒスイのことも勉強できるらしいのでずっと行きたいと思っていました。行きはお天鼓が悪く海も茶色い波が打ち寄せてましたが帰りはこの通り、石の海岸が綺麗です。

ヒスイに限らず綺麗な石が沢山あるので石拾いが楽しめます。波打ち際の濡れている石を探そうと思うと足がずぼずぼ埋もれて行くほど石だらけ。おまけに波が子供の拳ほどの大きな石を巻き込んで打ち寄せてくるので結構痛いんです。予備知識によれば、ヒスイ探しの狙い目は白くてスベスベ重い石。味の素状のキラキラがあったり、角ばっているものを探します。博物館で見たヒスイは所々緑色。お日様に当たるととても綺麗なんだそうです。でも緑色にはこだわらない方がいいそうなので、白い石を探します。

どぉですか?それらしく時々かざして見たりして、探して見ますがなかなかありません。重い石というのも大きい石はそれなりに重いのでなかなか難しいです。海岸は石だらけだし。ちなみにこの石は全然違います。こんな風に乾いた時に白く粉を吹いたようなものはただの石。

博物館に持って行くと学芸員さんが10個のみ、鑑定してくれます。この日はいらっしゃらなくてボランティアさんに見分け方を教えてもらいました。結果、ご覧の様に右側全部ただの石。行きに探したものも含めて3時間ぐらい探して本物はゼロ。大きな本物を触らせてもらって違いわかりました。予備知識がないと緑の石を探してしまいがちだそうです。10個の鑑定って結構ドキドキしますね。せっかく本物を拾っても捨ててしまうかもしれないし。

ヒスイはゼロでしたが一つだけ、宝石拾いました。瑪瑙(メノウ)です。水の中でキラキラしていてとっても綺麗だったので、ガラスかなとも思ったんですが拾っておいたもの。他の石にも名前をつけてもらったのでヒスイはなくても満足です。それに他の石にも興味が湧いて来て、博物館が身近でこんな風に町にあるっていいなと思いました。そういえば地元の博物館でも化石を見つけたら見てくれるって言っていたかも。

来年は石やヒスイをイメージしたデザインでオリジナルの日傘を作ろうかな。などとまた夢が広がっております。こうして石を眺めているとデザインのヒントやイメージが湧いてくるんです。水に濡らして窓辺に置いたら海岸にあった時のワクワク感も蘇ってくれると思います。因みに日傘屋だけど、石拾いには日傘よりも断然手ぬぐいに麦わら帽子派です。(笑)

涼しげなメダカの日傘

今日の日傘は涼しげな反物から。ご注文をお受けした時「日傘にするには透けてしまうし、ちょっと薄いんじゃないかしら。」とお話させていただいたんですが、この反物がとてもお気に入りとのことで、こうして日傘になりました。出来上がってみると、なるほどなるほど。このめだかのかわいさと言ったらたまりません。

小さなエサを指でちょんとつまんでと水に落としたら、あとはじっとキラキラ光る水面を眺めていたい。ゆっくりした時の流れにとっても癒されるメダカ柄。冷たい水も気持ちよさそうですね、まるで小さな池がそのまま日傘になってしまったような光景です。

そして心配していた生地の厚さは思っていたほど光を通しすぎることもありませんでした。まだまだ生地を判断するのに『美しい』と『難しい』が紙一重ですが、それだけに出来上がりには緊張感があって凛とした日傘に仕上がります。夏のコーディネートにひとつ加わると、これはきっとお会いした人の印象にも残りますね。着物のお供にとても素敵な日傘となりました。

染色家 内藤早苗さんの日傘

今日は久しぶりの青空。途端に日傘が恋しくなります。今日の日傘は染色家、内藤早苗さんの日傘です。今回もカッコいいですね。洋にも和にも似合いそうですね。今回もギリギリのご紹介になってしまいましたが火曜日まで、銀座の三越でお披露目されています。

3人展「涼を呼ぶ夏の暮らし」
注染 内藤早苗
籠 福田奈々子
ガラス 山下達己
8月2日(水)-8月8日㈫ 10:30-20:00
会場 銀座三越7階ジャパンエディション

アフリカンプリントの元気な日傘

関東は今日ついに梅雨明けしましたね。梅雨らしい梅雨もなく夕立のような雨と、昨日の嵐で開けてしまいましたね。ここからは毎日かんかん照りの日々が始まるんでしょうかね。

今日の日傘はアフリカンプリントの元気な日傘です。以前blogでご紹介したアフリカンプリントの日傘のように、「生地のミミにプリントしてある文字を1箇所、縁にアクセントとして使ってください。」とのご希望。お使いになる方は目の付け所が違いますね。ミミのプリントがこんなに人気があるなんて。作り手側からは出てこないアイデアですよ、ほんとに。

さて、この大きな柄。縁に1箇所文字を入れるために裁断すると、柄がぐるりと繋がらなくなってしまうんですね。底辺の高さが変わります。丸の中心の茶色の高さは揃えたいですものね。そこで、考えた結果、留め紐に使うことにしました。目立たないけど、傘を閉じて巻いた時にはしっかり主張します。写真があまり上手じゃないので分かりにくいですが、ボタンはパッチワークのようになった貝細工ボタン。キラキラして可愛いです。太陽が眩しい季節に明るい色の元気な日傘があったら、暑い日もお出かけが楽しくなりそうですね。

 

バティックの日傘

今日ご紹介の日傘はインドネシアのバティックから。いつもとちょっと雰囲気が違うのは折りたたみの日傘だからです。頭の部分が石突きになっていてサイズもほんの少しだけ長日傘より大きめです。

この日傘、私物なんですが普段使いには長い日傘が差し易いので、あまり出番がないんですが、夕方までのお出かけにはやっぱり折りたたみも便利です。三連休最終日の昨日は江戸東京博物館から浅草までぶらぶらと散歩に出かけて来ました。

柄物なので私にしては派手かなぁと思っていましたが、客観的にこうして見ると思ったほど派手には見えないものですね。バティックは「ろうけつ染めの布」のことを言うそうですが、この染め方も裏まで色が染まっているので日傘にしても綺麗です。差していても柄に程よい抜け感があるので木漏れ日のように涼しく感じられて気持ちがいいんですよ。バティックは日本でもジャワ更紗という名で昔から使われていたらしくて、博物館にも可愛らしい更紗のタバコ入れが展示されていました。江戸の人たちも好んで使っていたんですね。

カンガで日傘

今日は明るくて、夏にぴったりの日傘のご紹介です。カンガという生地だそうですよ。明るくて楽しくて素敵な日傘になりそうです。blogを読みながら一緒に作っているつもりで楽しんでいただきたいので、出来上がりの写真は最後のお楽しみにしましょう。

約2メートルの大きな生地からスタートです。お手紙には出来ればボーダー部分をぐるりと一周使ってくださいとのこと。パラソラの作り方ページをご覧になっている方はもうお分かりかと思いますが、三角の生地を互い違いにせずに、三角を横に並べて裁断していくので贅沢に生地を使います。

ところが、何かおかしい。そうなんです、この写真のよれっとした感じ。雑に置いたわけじゃないんですよ。生地が歪みます。比較的日本製の生地はピシッと縦横生地の目が揃っていますが、外国の生地はそこがゆる〜い感じです。でもこれはこれでいいんです。身体に巻いて使うものだから。ただ日傘にしようと思うと、地直しはしないといけません。出来上がりに歪みが出ちゃうので。それにしてもすご〜〜〜く曲がってます。あっちを直すとこっちがヨレ〜。こっちを直すとあっちがヨレ〜。写真ではわかりにくいんですが、円の柄が楕円になるぐらい、写真でも右端のライン曲がってますでしょ。柄に騙されないように生地の糸目との戦いです。1時間近く格闘しました。私の日傘製作史上稀に見る難しさ。地直しのコツってあるんですかね。

さて気を取り直して裁断です。横に並べて裁断というのはこういう裁断の仕方です。実はもっとオレンジの柄を入れたかったんです。地直しも頑張ったことだし。ボーダーが幅広すぎる気もするし。水色の半分ぐらいまで底辺をカットしても連続柄が面白いので三角を全体的に上にあげようかなとも。しかし、左右の縦の柄が入らないようにすると入れられる位置がギリギリ。大きな生地なのにまさかのギリギリ。最初の予想に反してボーダーの幅が半分近くまで広くなりました。

そして出来上がったのがこちらの日傘。じゃーん。

可愛イィ!素敵っ💕自画自賛!予想に反して、ボーダーが活きています。カットしなくてよかった。とっても可愛いです。いつも思うけど私の目は節穴ですかね。お客様のお見立てにいつもあっぱれです。

こんな感じで出来て見ないとわからない日傘作り、楽しんでいただけましたか?そしてパラソラは今日も悩みながら楽しんで作っています。

正絹の着物から日傘

毎日来る日も来る日も日傘を作っているので、そろそろ夏も終わりかしら?という気にもなりますが、まだまだ本格的な夏はこれからですね。今はパラソラのオリジナル日傘はお預けで、オーダーメイド優先でお作りしています。お待たせ中の皆様、もう少しだけお待ちくださいね。
もしも、パラソラの日傘をいつできるの?ってお待ちの方いらっしゃいましたらお声掛けくださいね。ご依頼があれば急いで作ります。ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘

パラソラでは「浴衣からもお作りします。」とご紹介しているためでしょうか、「絹でもできますか?」とよくお問い合わせをいただくのですが、もちろん絹でも作れます。よほど薄い、厚い、硬いでなければ作れるんですが、服と違って骨に巻く扱いやすさを考慮すると向き不向きはあります。今日ご紹介するのは正絹の日傘です。珍しく続けてご注文いただいたので2点一緒にご紹介します。

1本目の日傘は紳士用の反物からご注文いただきました。く〜ッカッコいい。私はこういうタイプかなり好みです。オーダーメイドでは個性的なご注文が多いのですが、意外にもこういうシンプルな日傘、使い勝手が良いと思うのです。服を選ばないというか。あくまでも私の場合ですけどね。遠目には一色に見えるので、スーツのようなきちんとした服でも、お着物でも、涼しげなワンピースでも良いんじゃないかとおもいます。反物の幅が広めなので約3.2mでできました。

2本目のこちらの日傘も使いやすそうなモノトーン。よく見ると互い違いに白黒白黒と柄が並んでいます。なので柄合わせしています。この規則性に気がつけばなるべく合わせるのですが、染める時の版のサイズが違ったり、折のピッチが違ったりで、繰り返しがお着物によってまちまちなんですね。もしかすると着丈に関係してくるので決まりはあるのかもしれませんが、規則性見つからない時はそれなりに。この日傘の場合のように柄が大きいのと、柄合わせで生地が足りなくなることもあるので、合わせられないこともありますが、今回は上手くいきました。

どちらの日傘もつるっ、さらっ、シャキッとしていて触り心地とってもいいです。畳んだ姿も綺麗で、防水加工が可能なら雨傘にもいいかもしれません。因みに防水加工は数がまとまらないとできないので、パラソラではお作りすることができないのが残念ですが、このタイプの絹はとても美しく仕上がります。

朝顔の日傘

前回のblogでもご紹介しましたが、型を作って日傘を作るのはなかなか根気のいる仕事です。行程の中でも特に経験が必要な部分かもしれませんね。パラソラの通常の日傘づくりでは裁断から始まって、微調整でサイズを合わせるということをしています。最初の頃はこれが何度も直すことが多かったので1日に一本しか張れなかったなんてことも多々ありました。今は最初の縫製である程度調整しながら縫ってしまうので格段に作る時間は短縮しています。仕上がりも大抵のものは察しがつくようになりました。

そんな技術的なこととは別に、出来上がってみたら想像を超えている。という嬉しい驚きがあることもあるんです。それが今日ご紹介の日傘。

朝顔柄の日傘です。生地を受け取った時はすっと朝顔が一本伸びているシンプルなデザインだったので、出来上がりもきっとスッとした日傘になるのかなと思っていたんです。裁断では数少ない朝顔の花を活かせない部分があって残念で、出来上がり寂しくなっちゃうんじゃないかしら。と思いながらも、これしか裁断のしようはないし、お花があまり入れられなくてお客様、がっかりされるかなと少し心配だったんです。

ところが骨に張って広げて見たら「何ということでしょう〜。💕💕💕」もうびっくりですよ。すごく可愛い。そして、写真ではお伝えできないのが残念ですが、さしてみると想像をはるかに超える可愛らしさに包まれました。「え〜ほんとぉ?」って思わず言ってしまったぐらいびっくりです。何でしょう、日本人の血がそう思わせるのか、乙女心に火がついたのか、何せ可愛いんです。

もしこれを想像して生地を送ってくださっていたとしたら、そうとう「お目が高い!✨」。あっ、このフレーズ、ワサビ・エリシさんでの展示中、誰かが素敵ポイントを指摘するたびに使って盛り上がっていた褒め言葉なんです。みんなが何となくみているところに素敵ポイントをポンと発見してしまうと、「ほんと、それ素敵だわ。」となって「お目が高い。✨」ぴったりな言葉ですよね。ちょっぴりお笑いのネタのように口を揃えて連発していましたけどね。女子ってそんなもんですよね。(笑)

こんな風に生地で見るのと立体にするの、そして中に入って包み込まれる感じ。その時々で生地のイメージが変わるところは面白いですよね。そんな体験をしてしまうと、また作ってみたくなってしまうのも日傘作りの魅力です。こちらのお客様もリピーターさんです。そういえば前回も「その手がありましたか」っていう素敵な日傘をオーダーしてくださっていました。

日傘の張り替え

今日は日傘の張り替えのお話です。パラソラで扱っていない初めての骨に張るのがどんな風に難しいか言い訳がてら?作る行程を楽しんでもらえたらと思います。今回はとても大切に使われていたレース付きの日傘を張り替えます。

まずは生地を裁断。と、その前に今回は型がないので骨の数に合わせて型を作ります。型といっても用服と違って三角一枚だけ。しかしこれが結構大変です。洋服で言えば身体にぴったりフィットさせる。そんなイメージなのでユルッとしていてはまずいんです。

厚紙のおおよその型ができたところで一本試し張り。生地が小さくて入らないといけないので試し生地を張ってみます。

微調整が必要ですがサイズはOKのようです。10本骨は初めて作るので、次は木型を作ります。木型は木を切ってカンナかけて釘打って。木型ができれば後は直裁断ができるので10枚の三角をサクサク裁断します。そしてレースをつけて繋いで骨に再び張ります。

今回ご依頼の生地は麻素材に裾レース。どちらも一回で張るのは難しい素材で、おまけに傘のミシンに通らないので縫い方に工夫が必要です。今回は兎に角張ってくれればと、ある程度お任せいただいているので、ここは思い切って型通り張ってみましょう。レースは一度湯通しします。

本張り。

ジャーン!そしてガーン!( ̄◇ ̄;)予想はしていましたが予想以上のたわみ。試し張りの黒い傘と同じ型を使ってもこんなに張り具合が違うんです。レースはピンと張れているのに麻はタプタプ。これはかなり修正が必要そうです。とりあえず一部解いて縫い直します。

そして修正1回目。

だいぶたわみが取れています。でももう少し取りたいところ。ただ麻はやり直すたびにほつれてくるし伸びてしまうのと、レース部分も解くことが困難です。いつものオーダーではこの辺りで終了しますが今回はレースとのつなぎ目にも問題あるので直した方がいいという判断。

修正2回目、一部解いて縫い直しました。しかし修正してもまだダメなので、今度は一部ではなく思い切って全部解いてアイロンをかけて裁断からやり直します。

修正3回目。

ジャジャジャーン。どうですか?張りはよくなりましたよね。でも残念なことに裏があまり綺麗じゃないんです。傘の仕上げは服と違い繋ぎは切りっぱなしなので何度も縫い直したためほつれが目立って来ました。でもこれ以上の調整は悪化しかねないので限界です。ということで結局このまま最後まで仕上げることにしました。骨と生地を留め付けて、ボタンを付けて完成です。

でもやっぱり…
これでは納得行かないんですよね。お客様、とっても大事にされていた日傘なんです。きっと新しい傘も大事に使ってくれると思うんですね。そう思うとこのままお渡しするわけには行かなくて、解きたい気持ちと、やり直して悪くしたくない気持ちが戦って全然眠れない。シーズンオフならいざ知らず、あまり時間をかけると他のお客様の仕事も遅れてしまうし。

この辺りからですよ。朝ドラ『ひよっこ』のみね子ちゃん口調の茨城弁で心が呟くようになったのは。「直していたらいつまでたっても仕上がらないんじゃないのかなぁ。(;´д`)」「この仕事を引き受けたのは無謀だったんじゃないのかなぁ。(◞‸◟)」と。いやー悩みますよほんと。「でも直しますよねぇ。納得いっていないんだから。」茨城弁炸裂です。

生地変えます。✨朝一で決めました。そうするとまた調整から始まってしまう可能性もあります。しかもレースの湯通しからやり直しです。でもあと1日だけ。生地を変えれば大丈夫と言うカンを信じて、解くコツもつかんできたので、一から作り直します。

修正4回目。露崎付けも試し張りから数えて50個目。

ジャーン!今度はいいんじゃないですか?ちょっと張りがきつめです。でもレースが伸びて露崎が外れてしまわないように。良いと思います。シルエットも綺麗です。素材は綿、さすがにパリッと張れました。

生地を見極めるのも、新しい型で作るのもまだまだ修行ですね。麻もレースも市販品の日傘には良くありますがオーダーでは言葉通りの一本勝負。麻と一口に言っても日傘に向いているものを見極める必要があることが実感できたお仕事でした。発送を終えるとホッとして脱力状態。_| ̄|○   はぁ〜でき上がっていかった〜。もちろん茨城弁です。(^.^)

そんなひと仕事終えた感の夜、別のお客様からメールが届きました。お届けしていた日傘に大喜びしてくださっていて、お嬢様の喜ぶ笑顔のお写真まで。先までの緊張していた仕事から一変、ご褒美いただいた気分でした。こんなこともあるから報われるんですよね。ありがとうございます。

ヨシッ、切り替えて遅れた分取り返しますよ〜。ピッチあげるのでお待たせ中の皆さま、もう少しお待ちくださいね!来週一週間はサクサク進む予定です!