朝顔の日傘

前回のblogでもご紹介しましたが、型を作って日傘を作るのはなかなか根気のいる仕事です。行程の中でも特に経験が必要な部分かもしれませんね。パラソラの通常の日傘づくりでは裁断から始まって、微調整でサイズを合わせるということをしています。最初の頃はこれが何度も直すことが多かったので1日に一本しか張れなかったなんてことも多々ありました。今は最初の縫製である程度調整しながら縫ってしまうので格段に作る時間は短縮しています。仕上がりも大抵のものは察しがつくようになりました。

そんな技術的なこととは別に、出来上がってみたら想像を超えている。という嬉しい驚きがあることもあるんです。それが今日ご紹介の日傘。

朝顔柄の日傘です。生地を受け取った時はすっと朝顔が一本伸びているシンプルなデザインだったので、出来上がりもきっとスッとした日傘になるのかなと思っていたんです。裁断では数少ない朝顔の花を活かせない部分があって残念で、出来上がり寂しくなっちゃうんじゃないかしら。と思いながらも、これしか裁断のしようはないし、お花があまり入れられなくてお客様、がっかりされるかなと少し心配だったんです。

ところが骨に張って広げて見たら「何ということでしょう〜。💕💕💕」もうびっくりですよ。すごく可愛い。そして、写真ではお伝えできないのが残念ですが、さしてみると想像をはるかに超える可愛らしさに包まれました。「え〜ほんとぉ?」って思わず言ってしまったぐらいびっくりです。何でしょう、日本人の血がそう思わせるのか、乙女心に火がついたのか、何せ可愛いんです。

もしこれを想像して生地を送ってくださっていたとしたら、そうとう「お目が高い!✨」。あっ、このフレーズ、ワサビ・エリシさんでの展示中、誰かが素敵ポイントを指摘するたびに使って盛り上がっていた褒め言葉なんです。みんなが何となくみているところに素敵ポイントをポンと発見してしまうと、「ほんと、それ素敵だわ。」となって「お目が高い。✨」ぴったりな言葉ですよね。ちょっぴりお笑いのネタのように口を揃えて連発していましたけどね。女子ってそんなもんですよね。(笑)

こんな風に生地で見るのと立体にするの、そして中に入って包み込まれる感じ。その時々で生地のイメージが変わるところは面白いですよね。そんな体験をしてしまうと、また作ってみたくなってしまうのも日傘作りの魅力です。こちらのお客様もリピーターさんです。そういえば前回も「その手がありましたか」っていう素敵な日傘をオーダーしてくださっていました。

日傘の張り替え

今日は日傘の張り替えのお話です。パラソラで扱っていない初めての骨に張るのがどんな風に難しいか言い訳がてら?作る行程を楽しんでもらえたらと思います。今回はとても大切に使われていたレース付きの日傘を張り替えます。

まずは生地を裁断。と、その前に今回は型がないので骨の数に合わせて型を作ります。型といっても用服と違って三角一枚だけ。しかしこれが結構大変です。洋服で言えば身体にぴったりフィットさせる。そんなイメージなのでユルッとしていてはまずいんです。

厚紙のおおよその型ができたところで一本試し張り。生地が小さくて入らないといけないので試し生地を張ってみます。

微調整が必要ですがサイズはOKのようです。10本骨は初めて作るので、次は木型を作ります。木型は木を切ってカンナかけて釘打って。木型ができれば後は直裁断ができるので10枚の三角をサクサク裁断します。そしてレースをつけて繋いで骨に再び張ります。

今回ご依頼の生地は麻素材に裾レース。どちらも一回で張るのは難しい素材で、おまけに傘のミシンに通らないので縫い方に工夫が必要です。今回は兎に角張ってくれればと、ある程度お任せいただいているので、ここは思い切って型通り張ってみましょう。レースは一度湯通しします。

本張り。

ジャーン!そしてガーン!( ̄◇ ̄;)予想はしていましたが予想以上のたわみ。試し張りの黒い傘と同じ型を使ってもこんなに張り具合が違うんです。レースはピンと張れているのに麻はタプタプ。これはかなり修正が必要そうです。とりあえず一部解いて縫い直します。

そして修正1回目。

だいぶたわみが取れています。でももう少し取りたいところ。ただ麻はやり直すたびにほつれてくるし伸びてしまうのと、レース部分も解くことが困難です。いつものオーダーではこの辺りで終了しますが今回はレースとのつなぎ目にも問題あるので直した方がいいという判断。

修正2回目、一部解いて縫い直しました。しかし修正してもまだダメなので、今度は一部ではなく思い切って全部解いてアイロンをかけて裁断からやり直します。

修正3回目。

ジャジャジャーン。どうですか?張りはよくなりましたよね。でも残念なことに裏があまり綺麗じゃないんです。傘の仕上げは服と違い繋ぎは切りっぱなしなので何度も縫い直したためほつれが目立って来ました。でもこれ以上の調整は悪化しかねないので限界です。ということで結局このまま最後まで仕上げることにしました。骨と生地を留め付けて、ボタンを付けて完成です。

でもやっぱり…
これでは納得行かないんですよね。お客様、とっても大事にされていた日傘なんです。きっと新しい傘も大事に使ってくれると思うんですね。そう思うとこのままお渡しするわけには行かなくて、解きたい気持ちと、やり直して悪くしたくない気持ちが戦って全然眠れない。シーズンオフならいざ知らず、あまり時間をかけると他のお客様の仕事も遅れてしまうし。

この辺りからですよ。朝ドラ『ひよっこ』のみね子ちゃん口調の茨城弁で心が呟くようになったのは。「直していたらいつまでたっても仕上がらないんじゃないのかなぁ。(;´д`)」「この仕事を引き受けたのは無謀だったんじゃないのかなぁ。(◞‸◟)」と。いやー悩みますよほんと。「でも直しますよねぇ。納得いっていないんだから。」茨城弁炸裂です。

生地変えます。✨朝一で決めました。そうするとまた調整から始まってしまう可能性もあります。しかもレースの湯通しからやり直しです。でもあと1日だけ。生地を変えれば大丈夫と言うカンを信じて、解くコツもつかんできたので、一から作り直します。

修正4回目。露崎付けも試し張りから数えて50個目。

ジャーン!今度はいいんじゃないですか?ちょっと張りがきつめです。でもレースが伸びて露崎が外れてしまわないように。良いと思います。シルエットも綺麗です。素材は綿、さすがにパリッと張れました。

生地を見極めるのも、新しい型で作るのもまだまだ修行ですね。麻もレースも市販品の日傘には良くありますがオーダーでは言葉通りの一本勝負。麻と一口に言っても日傘に向いているものを見極める必要があることが実感できたお仕事でした。発送を終えるとホッとして脱力状態。_| ̄|○   はぁ〜でき上がっていかった〜。もちろん茨城弁です。(^.^)

そんなひと仕事終えた感の夜、別のお客様からメールが届きました。お届けしていた日傘に大喜びしてくださっていて、お嬢様の喜ぶ笑顔のお写真まで。先までの緊張していた仕事から一変、ご褒美いただいた気分でした。こんなこともあるから報われるんですよね。ありがとうございます。

ヨシッ、切り替えて遅れた分取り返しますよ〜。ピッチあげるのでお待たせ中の皆さま、もう少しお待ちくださいね!来週一週間はサクサク進む予定です!

版画家 藤村洋介さんの日傘


今日ご紹介するのは版画家 藤村洋介さんの日傘です。夏の間、中村風鈴店として懐かしい手売りの風鈴で涼を運んでいる藤村さん。6/20から東京での個展のためにと日傘をご注文いただきました。

この可愛らしい柄は元々は風鈴の短冊用に作った版画がもとになっているそうです。床屋ストライプですって。ネーミングも遊びゴコロがありますね。今回は柄向きを考慮して生地を横使いしています。横地使いは時々伸びてくることがあるんですが、こちらの生地は以前にも作ったことがあるそうなので、その点安心して張っていますが、念のためいつもより心持ちきつめに張りました。

中村風鈴店さん夏はこんなスタイルで風鈴を売り歩いてるんだそうですよ。

懐かしいですね〜。昔はこうした風鈴屋さんや金魚屋さん、竿竹屋さんにほおずき屋さんまでいろんなお店が売りに来ていました。パラソラのロゴも実はこうして街で見かけるアイス屋さんをイメージして作ってるんですよ。アイスクリンの冷たくて涼しいイメージです。最近は猛暑続きですけど、こうした団扇や風鈴で涼を感じる夏もいいものです。夕立の後涼しくなったり、銭湯へ行って浴衣を着せてもらってお祭り行ったり。楽しい思い出が蘇ります。

個展のお知らせをいただきましたので貼っておきますね。クリックで大きくなります。一番下には中村風鈴店さんに出会える手売りの予定表もご紹介しておきます。

一柳綾乃さんの日傘

この美しい日傘は………そうです一柳綾乃さんのデザイン。
水彩画作品を日傘にアレンジしています。美術館にあるモネやゴッホの日傘のような感じです。素敵ですね〜。涼しげで、この透明感のある空気にうっとりです。

さて昨日に引き続きどんなふうに日傘として仕上げているか、今日もちょっとご紹介しますね。
まず生地を日傘のサイズに裁断します。この幅にする前もですが、この段階でもどこを使うか考えます。面白いところ、見ていて飽きないところ、つい目がいってしまうところ、最もドラマチックなところを絞って、目測でどの向きで裁断するかを決めます。私が使いたいのは右端のブルーとピンクの混ざり合っているところと中央のお花、左下の黄色から赤、ブルーへの変化。そしてお花は首では切らない。これらを考えて型を置いて直接裁断して行きます。生地が足りなくなると困るので無駄なく裁断するため、かなり制約はあるんですが、左右どちらから始めるか、上下どちら向きで始めるかで使える部分が大きく変わってきます。責任重大。まさに作家とコラボしているような感覚です。

じゃーん。裁断できました。右下のブルーの部分は使えませんでしたが他は入りました。右から二番目のお花がないところも意外に大事なんです。だからここを少し左気味に裁断しているのはこだわり。一柳さんの作品で大切な空気を感じるところだからです。他のコマと関係なく存在してしまわないようにと考えての選択です。こんなことの積み重ねで1本の日傘が出来上がります。

先日ご紹介した作品展は大好評だったそうです。素敵な日傘を沢山オーダーいただきました。そして福井を皮切りに京都、静岡と巡回展を行うことが決定したそうです。楽しみですね。どうぞお近くの方はお出かけしてみて下さいね。案内状を貼っておきます。

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EMI SUZUKI さんの日傘

今日ご紹介するのはテキスタイルデザイナーの EMI SUZUKI さんの日傘です。
楽しいですね〜。本来は風呂敷なんですよ。触り心地がさらっとしていて日傘にぴったりなのは驚きです。オーダーのお問い合わせの時点で「どんな仕上がりになるかデザインを知る方法はありますか?」とご質問頂いたんですが、「正直、作ってみないとわかりません。」とつれないお返事しかできなくてごめんなさいね。言い訳と言ってはなんですが、なぜってこんな風に作るからなんです。

この2本の日傘は色違いの同じデザインの生地から作っています。風呂敷を半裁して1枚目は同じ裁断。そして2枚目は天地を変えて作ってみました。そうなるとつなぐ時もバランスが変わるので並びを変えていきます。だから、出来上がりも微妙に違います。どうですか、違いがわかりますか?

そんなわけで出来上がりを想像するのはとても難しいんです。そして裁断が5ミリ左右にズレても繋いだ時の印象が変わります。特にこういうデザインだと、もうどこがどこへ行ってしまったのやらで、出来上がりから逆算して同じものをと言われても私の頭ではとても難しいのです。それでも出来上がりはどちらも素敵でしょ。あまりコントロールしすぎず楽しんでもらうのが一番かと思います。

このポップで楽しい日傘は6/9から6/13、下記のギャラリーでお買い求めいただけます。ご興味ある方は是非お出かけしてみてくださいね。EMI SUZUKI さんは普段はフィンランドで活動されているんだそうです。だからこその綺麗な色使い。きっとほかにも沢山の素敵なデザインに出会えることと思います。案内状を貼っておきますね。

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粋な日傘

ここ数年5月はもう夏ですね。季節が2、3ヶ月ずれてしまったのかと思うほどの良いお天気。日傘屋にとっては嬉しい暑さですが、急いで作らねばと毎日どことなく焦っています。

こうしたお天気が続いていると、今日ご紹介するシャキッとした日傘、いいですよね。白と紺が粋。そして見た目がスッキリしているから気持ちも余計なことに煩わされなくて気持ちいい感じがします。今回は反物でお預かりしたので贅沢に柄合わせも意識して作りました。広げて見ると綺麗なラインが現れて、和柄なのにどこか洋風感も感じられます。そしてたたんだ時がまた綺麗。ストライプだけが見えて広げた時と違った印象です。差して良し、たたんで良しの2倍楽しめる日傘になりました。お揃いで袋もお作りしました。1つはプレゼントなんですって。喜んでもらえるといいですね。お揃いだけど少し仕様が違う出来上がりになるように袋の留めボタンも色を変えています。早速のこの暑さ大活躍しているのではないでしょうか。

内藤早苗さんの日傘

今日の日傘はテキスタイルデザイナーとご紹介していいんでしょうか、内藤早苗さんの日傘です。
カッコいいですね〜。こういう日傘、なかなか手に入れるのは難しいですよ。可愛い日傘というのは案外ありますが、かっこいいそして洗練されたデザインはなかなか見かけません。どんな人がさすんでしょうか。ファッションやアートに敏感な大人の女性をイメージします。そして男性でもカッコいいんじゃないですか。中性的な魅力がありますよね。染めなので実物の力強さは見れば見るほど吸い込まれそうに深く、この赤と黒の色の混ざり具合にときめかずにはいられません。私ももう少し自分がカッコ良い人だったらこの日傘差したいです。あ、もう少しより大分カッコ良かったらですかね。手元は椿、高級感のある黒のタッセルをつけました。

もっと早くご紹介したかったんですが遅くなりました。ただいま展示会されています。27日まで。ご興味のある方は是非どうぞ。クリックで大きくなります。

 

今年の夏はこれからでした。

今日はワサビ・エリシでの展示最終日でした。パラソラの日傘は高価な細工もなく、UV加工もしていなくて、昔ながらの作り方でただただ真面目に作った日傘達ばかり。自分ではどこが特別かはわかりませんが、作りが良いと褒めてくださるアパレル業界の方や、「あなた、いいわよ〜。このまま頑張って!」なんて私を応援してくださる方がいて、お仕事してきた結果を評価してもらえて、とっても励みになりました。今年はちょっとお天気に恵まれませんでしたが、あっという間に今日で終了です。足をお運びくださったみなさまありがとうございました。私はこれですっかり今年の夏も終わったような気でいますが、これからなんですね。夏。まだまだこれから日傘の季節です。

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さて今後の予定は…

ここからは自分のやりたいこと、できることをもう少し整理しておきたいなと思っているところです。お待たせ中のオーダーをまずは仕上げて、サボテンの日傘も早く作ってショップに並べたいと思います。

母の日の日傘

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今日は母の日ですね。パラソラの日傘もプレゼント包装のご依頼承っています。お着物からお揃いで二本作って一本はプレゼントに。こんなご依頼も最近増えていて、お母様から娘さんへ。娘さんからお母様へ。男性からは出来上がりの日傘をプレゼンに選んでいただくこともあって嬉しくなります。作っている私は母ではないので、日頃、誰にもなんのお世話もしていないのに母の日にはいいなぁと羨ましく眺めております。
母の日といえば、先日コンビニでこんなことがありました。外国人のとても気さくな店員さんが宅急便の発送票を見て
店員「なんて書いてあるの?」傘の字略字で書いてしまったのでわからなかったのかもしれません。
店員「あぁ、ひがさ?いいね。プレゼント?」
私「私が作ったものなの」
店員さん「手作り?すごいね〜。プレゼント?おかぁさんよろこぶよ。」って。
違うけど…どんどん話が好意的に進むので、つい言いそびれました。(^-^;
でもとっても優しいおしゃべりでほっこり気持ちよく荷物発送してきました。コンビニで話したくない人もいるかもしれませんが、昔はお店でのこんなちょっとしたやりとりは普通のことだったのに、少し新鮮に感じてしまいました。でも言われてみると、たとえ自分で作ってなくても手作りのプレゼントは喜んでもらえるかもしれないですね。モノによっては気持ちが入りすぎて「着てはもらえぬセーターを♬」なんて歌にもなりましたけど、さすがにそこまで思いを込めては作りませんから大丈夫、日傘はもっとサラリと軽やかに差してもらえると思います。おリボンほどく時のワクワク感は幾つになっても変わらないものです。お誕生日のプレゼントや帰省のお土産にも、ぜひラッピングお声掛けください。

寄り添う日傘

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パラソラのオーダーメイドは、お好きな生地を選んでお好きな手元を付けて自分だけの日傘が作れるところが一つの面白さだと思っています。だから色々な組み合わせの日傘が出来上がって作り手としても楽しいところ。生地選びにもセンスが反映されますものね。服を選ぶように日傘も選べるなんて、デザインを考えていると力入っちゃうんじゃないでしょうか。

さて今日ご紹介の日傘は浴衣から。届いた包みを解いた時から綺麗に解いてたたまれて、大切にされているなという印象を受けました。添えられたお手紙からもお気持ちが伝わります。自分デザインの日傘の一方で、こうした思いに寄り添うデザインもとても素敵な選択だなと思います。

薄いブルーグレーの地色に深い紺色がとても綺麗です。ところどころグリーンや黄色の差し色がされているところもこの柄を柔らかく見せてくれていて、こういう色使いって見れば見るほど華やいでくるというか徐々に色が見えてくるところがいいですね。水の流れや藤の花もそよそよ音が聞こえて来そうです。どこか名画鑑賞にも似てますね。ってちょっと大袈裟ですけど。そんな風に私は柄をみてしまいます。

そしてこの日傘の素敵なところは何と言っても触り心地。解いた着物だからでしょうか。肌に優しくて、たたむ時手のひらがとても気持ちがいいんです。案外気がつかないことですが気持ちがいいと神経がそこに集中して、「あらっ。気持ちいい。」ってなるんです。もちろん手元でも気持ち良さも感じますよ。ひやっとしたり天然木の心地の良さだったり。暑い時期のお出かけは日傘やバッグ、触り心地に気をつけて選ぶと何気ないときに冷やっとサラッと伝わって、もっと快適になるかもしれません。どうぞ参考になさってくださいね。

型染めの日傘

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GWも、オーダーメイドの日傘、作っておりますよ。着々と進んでいます!
今日ご紹介するのは作家さんからのご依頼。お着物のための柄を日傘用に染められたそうです。流石に繊細なデザイン。

毎年少しづつ染め体験していたので最近は柄を見てどんな工程で染められているのかがなんとなくわかるようになってきました。なので、この型すごいです!っていうこともよくわかります。どれだけの手仕事の積み重ねでここにこうして日傘になっているのか。おまけに私の散歩コースの風景なんです。もちろんお会いしたことはないのでワタシのための風景ではないんですけどね、こういう世界観は誰にでも心の中に持っているんじゃないかしら。この藍と白の世界からどれだけ想像力を膨らませることができるかで、きっと味わいも変わってくるんでしょうね。

そしてもう一本お作りしました。こちらは折りたたみ。
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美しいですね〜。同じ生地から作られていますが、印象が変わりますね。日傘としては少々厚めの生地だったので色々ご相談しながら進めましたが、ほぼ最初のご依頼通りに仕上がりました。通常折りたたみは骨を折って畳むので生地も小さくたたまれて重なるため思った以上に薄い生地で作られているんです。ななかなかそこを作る前に読むのが難しいのですが、結果オーライ。素敵な折りたたみの日傘になりました。

引き続きワサビエリシのパラソラ展は15日まで
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ワサビ・エリシのパラソラ展

お写真撮らせてください!とお願いしたモデルさんたちは今日3階で着付け教室に参加中の先生と生徒さん。着付けが終わって日傘をご覧にいらしたところをお願いしました。

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いきなりカッコいいッ!パラソラオリジナルデザインのさや豆柄を颯爽とさしてくださいました。爽やかなお色合わせでとても華やかです。今日はお天気が不安定だったんですが、空も晴れ上がってきたような、あたりが一瞬で明るくなりました。私きっと街ですれ違っていたら振り返ってみてしまいます。こういう方を粋と表現するんでしょうね。素敵。✨

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続いては、お店で販売中の作家ものの手ぬぐいで作った日傘をさしていただきました。オレンジと水色が着物にも日傘にも使われていて、なおかつ補色関係にあるのでとても綺麗です。今日初めて着付けされたそうなんですが着こなされていて全然そんな風に思えませんよね。とても笑顔が素敵で可愛らしいお客様なので明るい色合いがよくお似合いです。このお写真を見て改めてお洒落な日傘選びではお顔映りのいいものを選んでいただくのも大事だなと思いました。

IMG_2499そして最後は日傘を傾げる姿がとても素敵なお客様。初めて着付けされたそうですよ。いやぁ日本人で良かった。着物は立ち居振る舞いを美しくしてくれますね〜。実にお美しいです。タイシルクで有名なジム・トンプソンのデッドストック、珍しいコットンから作った日傘です。こうしてみると和の場面にもとても似合いますね。

実際に使っていただくと日傘も息づいてくるようです。そして、みなさんこちらの日傘をお選びになったかというと、たくさん迷って、迷って迷って、また別なお似合いの日傘をお選びになりました。これから着物を着て日傘をさして、夏のお出かけが楽しくなりそうですね。お写真ご協力ありがとうございました。

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ワサビ・エリシと日傘とビーズ

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昨日のワサビ・エリシさんの様子です。ワンちゃんとのお散歩やパン屋さんへ向かうご近所さんも、ショーウィンドウの日傘を見つけて「あら素敵!」と立ち寄ってくださいました。「近所なのに初めて来たわ。」と初めていらっしゃるお客様もいらして「お友達にも宣伝するわね。」とも。日傘、気に入っていただけたようです。

さて、1Fのお店は、正面に裏庭の見える大きな窓、天井も高くて開放感があり実際よりも広く見えます。お店の奥には階段があって、ここからは靴を脱いで2階へ。2階はまた大きな窓からたっぷり日差しの入る明るい室内に洋服などが並んでいます。そして3Fもありますよ。うっかり3階へは行きそびれましたが、昨日は西田碧先生のビーズ教室で大盛況のようでした。

西田先生、お教室終了後に1人残って何か作業されていると思ったら、こんなのを作って見せてくださいました。IMG_2358

パラソラの小さな日傘にビーズの縁飾り。そして赤いベリーのタッセルまで付いています。可愛い💕。柄の中の小さなベリーから着想を得たんですって。傘を作ったときここに小さなタッセルつけたかったんですが、こんなこと1ミリも思い付きませんでしたよ。素晴らしい✨✨✨こうしてオリジナルに仕上げてもらうと想像を超えてすごく楽しいですね。西田先生のお教室ではこんな縁飾りを教えてもらえるそうです。ご近所にこんなところがあったらいいですね〜。毎日物作りに来たくなってしまいそう。都内とは思えないほど緑の溢れる明るくて気持ちのいいワサビ・エリシの空間です。

Midori Nishida ビーズの縁飾り研究会

そして日傘展は5/15まで。曜日によってオープン時間が変わりますのでどうぞお出かけ前にご確認くださいね。木曜日は19時まで開いています。

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蛙張りの日傘

IMG_8545今年も蛙張りの日傘、作っています。こちらは麻と、サマーコットンの組み合わせ。この傘、どこかで見たことがあると思ったら、自分の日傘にそっくり。柄は全然違うんですが、この筆タッチ。ゆるい丸同様に、私の大好きモチーフでした。

今日から始まったパラソラ展、ワサビ・エリシさんのお店に並べてみると、今年の傾向はちょっと大人しめ。オレンジや黄色と言った原色少なめなので、全体感の華やかさには少々欠けますが、この写真のような大人っぽくて使いやすいものが多いのかな。とも思います。ビビビッと運命的に出会う元気な日傘も良いけれど、一本づつ見ているうちに好きになる日傘に出会えるかもということで、どうぞごゆっくり好きを見つけてくださいね。肌寒くどんよりとしたお天気でしたが初日にご来店いただいた皆さまありがとうございました。

そしてお客様とも少しお話ししましたが、今日みたいな日こそ紫外線対策大事なんです。どうぞお出かけの際はお気をつけくださいね。

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明日から日傘展始まります!

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いよいよ明日からワサビ・エリシさんで日傘展始まります。下北沢のお隣、新代田駅を降りたら線路沿いを少し進んだすぐのところです。羽根木の森と呼ばれる静かな住宅街の中にある針仕事の専門店。もちろんお買い物していただけます。約30本全部手作りで違うものご用意しました。

写真の青い日傘はバリのイカットから、これは古くからの友人のお店、アジアンアクセンツの生地です。インドネシアやバリへ毎年買い付けに行くアジアンアクセンツにはいつも素敵な生地が並んでいて、訪ねるたびに日傘にいい生地やボタンはないかと相談に乗ってもらっています。もう一本は京都 手捺染。散歩で見かけた可愛い木ノ実、こんなデザインしたいと思っていた生地を見つけて「まさにこんなのが欲しかった」と日傘に仕立てました。この小さな丸がいっぱいのデザインは誰がみても可愛いと思うカタチですよね。私はゆるい丸にとにかく弱い。小さい花や葉っぱ、木の実が大好きなんです。散歩へ出かけても名前は知らなくても一歩歩いては立ち止まり、かわいいなぁと眺めて、また歩くみたいな暮らしぶりなのでこのデザインにはとってもときめきました。しっかりした厚手の生地です。

お出かけ前にワサビ・エリシさんのサイトも是非チェックしてみてくださいね。心くすぐられる針仕事のあれこれを楽しめると思います。
ワサビ・エリシ

アジアの雑貨や生地が好きな方にはこちらのFBも眺めているだけでも楽しいですよ。
アジアンアクセンツ

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今年も世田谷でお披露目

今年はギャラリーを予定していないので、なかなかみなさんにお会いできませんが、月末からは去年とちょっと場所を変えて今年の日傘、お披露目です。と言ってもいつものワサビ・エリシさん。世田谷新代田です。ただひとつ変わったのはお隣へお引越し。駅から10秒ほど近くなりました。

お店にも「今年は日傘はいつから?」とお客様も楽しみにしてくださっていらっしゃるそうで、お待たせしました。4/26日(水)からです。お買い物を楽しんでもらえたらと、今年も色々作りました。蛙張りも何点かご用意しました。それとクラッシックな形の小さい傘。この写真の持ち手が長いタイプは、ネットでたまたま見つけた記事に「傘屋さんこういうの作ってくれないかなぁ」と呟かれていたので、傘屋さんを代表して作ってみました。(笑) 今の所これ一本ですが、お着物に似合うものから可愛らしいのまで、是非実物をご覧くださいね。

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天気予報で大風が吹くと言っていた日に1人で写真撮影したので、せっかくの日傘も広げずに撮影です。その代わりいっぱい並べてみました。左の2本はパラソラ定番ですが、ワサビ・エリシさんへ持っていく分の他はまだ出来上がっていないのでショップでの販売はまだちょっと先になりそうです。

この時期にショップ用がまだ出来上がってないって(^^;)どんだけのんびりしてるんだか。でもそこがパラソラスタイルですから、のんびりリラックスしたい人向きの日傘屋だと思ってのんびりお付き合いくださいね。先日ご紹介したサボテンの日傘とか、お日様に当たるとめっちゃ可愛いんです。自画自賛(笑)ですけど、色違いの出来上がりを見ながら「みてみて〜!」な気持ちがいっぱいで私と好みの似てる人がいてくれるといいなと思っています。色違いで2本持っていきますから是非ご覧くださいね。会期は5/15(月)までです。どうぞお時間あるときにゆっくりお立ち寄りください。

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模様が繋がって

暑くなってきましたね。街ではそろそろ日傘も見かけるようになりました。今年はありがたいことに、宣伝していないのにたくさんオーダーいただいています。やっと検索でも見つけてもらえるようになってきたのかな。仕上がりまでお待たせしてますが、順番に進んでいますので、もう少しお待ちくださいませ。

さて久しぶりにオーダーの日傘のご紹介。
時々お客様から「blog を見ていると、みなさんの日傘がどれも素敵でどんなのを作ってもらおうかとすごく迷っちゃいます。」なんてメッセージも届くんですが、自由度が高いので、きっと写真を見てあんなこともできる、こんなこともできるなんて想像が膨らんでしまうのかもしれませんね。更新を楽しみにしてくださっているようなので、なるべく頑張ってご紹介していきますね。

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今日の日傘は手ぬぐいからお作りしました。4枚使用しています。
外へ外へと広がるのびのび気持ちのいい日傘ができました。こういう放射状に広がるような柄は元気になっていいですよね。よく見ると可愛いお花の柄なんです。傘になる前はよく見なくてもお花の柄なんですけど、三角にして繋いで上から見ると思ってもいない形が現れてきて、雲のようなフワフワっ、のびのびっとした形が目に飛び込むように変化しました。草木がどんどん伸びて行く今の季節にもぴったりな日傘です。今年はもう使えますものね、お出かけ楽しんでもらえてたら嬉しいです。

ペタコさんの日傘

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今年もイラストレーターのペタコさんの日傘をお作りしています。
「ひゃあ〜可愛い💕💕💕」と届いた刺繍を見て小躍りしてしまいました。

色鮮やかな新之助上布に小さな刺繍。めちゃめちゃ乙女ゴコロをくすぐります。写真ではちょっと見づらいですが、桜のストレートな手元に象嵌もしてあります。それが露のようにキラッと光ってとてもきれい。そのキラッが持ち歩く時ボタンと並べて正面にするのがいいか、差している時に正面に見えてキラッがいいのか迷って正面にキラッ✨につけました。この日傘を差して歩いていたらきっと女っぷりも上がりますね。お顔の色も品良くきれいに見えそう。

ペタコさんのデザインは、お着物好きの方なら富士商会さんとして刺繍の半襟や小物などを目にすることも多いのではないかと思います。いつもお着物をおしゃれにお召しでセンスの良さは会うたびに思わず「素敵!」っと呟いてしまうほど。先日も本屋さんで雑誌『七緒』を立ち読みしていたら、ペラペラっとめくったところに大きなペタコさん!思わずびっくりして買ってきてしまいました。

そんなペタコさんデザインの日傘はこちらでご注文いただけます。刺繍もオーダーで柄をお選びいただけるんじゃないかしら。

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日々をまとう

このblog でも何度かご紹介している一柳綾乃さんから、素敵なDMが届きました。(京都)写真の日傘は昨年パラソラでお作りしたものです。作りながら何度も眺めていましたが、差されている日傘をこんな風に見る機会はなかなかないので、イメージが膨らみますね。空に溶けだしそうでとっても素敵。以前ご紹介した記事のリンクを貼っておきますのでどうぞ合わせてご覧ください。

一柳綾乃さんの日傘 記事を読む
日傘という額縁 記事を読む

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職人仕事

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トントントンと微調整。寒竹の露崎は自然素材なため、大きさや太さが不揃いです。そこでこうして手元をつける前に微調整しています。こういう作業をするかしないかが出来上がりの見栄えにも影響してきます。

傘作りに木槌、意外な組み合わせですが結構木槌の出番はあるんですよ。時々しか使わない使い方もあるんですが、そうした技はなかなか教えてもらえるものでもなくて、そんな場面に出くわした時に初めて、思い出したように使い方を教えてもらえるんです。もちろん、自分で工夫して使えるようになればいいんですけどね。そんな工夫の引き出しが多いほどベテランの職人さんと呼べるのかもしれません。

そして、そんなベテランの職人さんだったら出来たかもしれない、私には出来なかったお仕事。傘の形には仕上げました。そこは意地でもなんとか。ただ仕上がりが納得いかなかったので残念無念。

IMG_1415この生地すごいでしょ、二枚の生地の間に糸が挟まっています。モアレが面白い表情を出しています。こんな布が織れてしまうんですね。

正直、生地を見たときから傘に出来ないことはわかっていました。なので普通にご依頼いただいたら絶対ハサミを入れる前にお返ししますのでご安心くださいね。ただ今回は繊維メーカーさんからのご依頼。ダメ元で作ってみてとのお言葉で、チャレンジして見ました。が、思ってもいないところで挫折です。傘は特殊なミシンで縫製するので得意不得意があるんですが、こんなにも縫えないとは。結局奥の手を使って仕上げました。

前に染め屋さんとお話ししたことがあるんですが、素人でも染めることはできますよね。染め液に入れたら出来上がる。でもそれを仕事とするには速さと正確さが求められます。そう、熟練が必要。絞る専門家、型を作る専門家、染める専門家。傘も同様、素人さんでも1日かければ作れますが、なかなかそれでは仕事にはなりせん。特殊なミシンや型を使って結構なスピードで作ります。なので、大概職人さんにイレギュラーな仕事を依頼するとまずは「そんなものは出来ない」と断られるのが落ちなんです。職人さんは気難しいと思われてしまうところ。

でもね、職人気質というのは試して見たいんですよ。作ってみたい。こうしたらできるかも、こんな方法でやってみたら、と断わりながらも頭の片隅で考えています。だけど仕事にならないものを請け負う余裕はありません。なので一言「できない」となるんですが、信頼できる人との仕事なら、隙間のある時間なら、チャンスがあれば本音は試してみたいと思っています。この生地もそんな試してみたかった生地。だから上手くいかなかったにもかかわらず、こういう縫製方法あったかもと時々今でも頭をよぎります。