この美しい日傘は………そうです一柳綾乃さんのデザイン。
水彩画作品を日傘にアレンジしています。美術館にあるモネやゴッホの日傘のような感じです。素敵ですね〜。涼しげで、この透明感のある空気にうっとりです。
さて昨日に引き続きどんなふうに日傘として仕上げているか、今日もちょっとご紹介しますね。
まず生地を日傘のサイズに裁断します。この幅にする前もですが、この段階でもどこを使うか考えます。面白いところ、見ていて飽きないところ、つい目がいってしまうところ、最もドラマチックなところを絞って、目測でどの向きで裁断するかを決めます。私が使いたいのは右端のブルーとピンクの混ざり合っているところと中央のお花、左下の黄色から赤、ブルーへの変化。そしてお花は首では切らない。これらを考えて型を置いて直接裁断して行きます。生地が足りなくなると困るので無駄なく裁断するため、かなり制約はあるんですが、左右どちらから始めるか、上下どちら向きで始めるかで使える部分が大きく変わってきます。責任重大。まさに作家とコラボしているような感覚です。
じゃーん。裁断できました。右下のブルーの部分は使えませんでしたが他は入りました。右から二番目のお花がないところも意外に大事なんです。だからここを少し左気味に裁断しているのはこだわり。一柳さんの作品で大切な空気を感じるところだからです。他のコマと関係なく存在してしまわないようにと考えての選択です。こんなことの積み重ねで1本の日傘が出来上がります。
先日ご紹介した作品展は大好評だったそうです。素敵な日傘を沢山オーダーいただきました。そして福井を皮切りに京都、静岡と巡回展を行うことが決定したそうです。楽しみですね。どうぞお近くの方はお出かけしてみて下さいね。案内状を貼っておきます。
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