ぶらりハタ旅

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ステキな電車に乗って、山梨県のハタオリ産地へ行ってきました。
本当に乗ったのは実はこの後ろに連結されていた普通車両だったんですけど😅。次回行くときは是非チケットを取って乗ってみたいと思います。内装もそれぞれ素敵でした。

さて、今回のぶらりハタ旅は、ホームスパンをしている友人と供に「大人の社会科見学」と銘打ってテキスタイルファクトリーの見学です。

最初に見せていただいたのは羽衣のようなショールを作っていると評判の武藤さん。一番上の写真、透明のようで見えていないけど糸がかかっています。それはそれは細い糸を3500本もかけてあるそうで、ここから緯糸(よこ糸)をバッタンバッタン織り込んで一枚の布に仕上げます。

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いつも手織りしている友人によれば、これだけの経糸(たて糸)をかけるのは途方も無いと。機械織りの場合は大きなドラムで巻き取って整経するそうなんですが(2枚目の写真)、それでも最終的には手作業で準備するとのことで、友人は絶えず「すごいすごい」とため息を漏らしていました。ちなみにホームスパンは織姫様が織るような機織りでトントンカッカと織って行き太めの糸でザックリした風合いに織り上げます。手つむぎだと幅30センチぐらいのマフラーで経糸300本程度だそうなので、同じ織物なのに対極にあって面白いですね。そして羽衣のような風合いを出す糸はあまりにも細いので、水に溶ける糸と一緒に双糸にして細い糸を支えて織るそうです。写真はその水に溶ける糸。

次に伺ったのは舟久保織物さん。
お正月の秩父銘仙館に続き「ほぐし織り」じっくり見せていただきました。経糸に先に柄を染めてから織る織り方なんですが、先に染めた経糸の柄がずれないように緯糸が少しだけ渡されていてそれを解きながら織っていくんだそうです。世界でも織れる工場少ないそうです。織って行くと絣のように少し柄が滲んでふわっと柔らかくて優しい柄に仕上がります。プリントでは出ない織物ならではの味わいです。写真は丁度、今傘生地を織っているところ。聞けば経糸5000本とか。目が詰まってる分、ショールよりも経糸の本数は増えるらしく、ホームスパンの彼女はまたまたびっくり。

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ジャガード織りの仕組みも見せてもらいました。紋紙というパンチで穴を開けたような紙を使って経糸を上げ下げするのはみたことありましたが、これはまるで大きなオルゴールみたいです。突起が上の板を持ち上げてそれが機の上げ下げの力に伝わります。

帰りに端布を使ってスケジュール帳カバーを作らせてもらいました。友達は御朱印帳カバーにすると言ってました。うん、良いアイデア。桜の柄はよりほぐし織の柔らかな風合いがわかりますね。

難しいお話はこのぐらいで、最後は富士山駅の美味しいおうどん。このカレーうどん、高校生の発案だそうでヒルナンデスで紹介されるんですって。この辺り、おうどん屋さんがたくさんありました。全盛期の繊維街は忙しい仕事の合間にさらさらっと食べられるおうどんが好まれたんですって。美味しくて安くてボリュームもあっておススメです。

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夕方帰るときには「最後ドーンと富士山、観て帰ろ。」と電車の待ち時間に2人でウロウロするもののさっきまで見えていた「富士山ドーン」が見られなくて、散々歩いて駅に戻ったらそこが一番よく見えたとさ。で、「富士山ドン」ぐらいでしたけど。そんなオチが付いて楽しく為になる社会科見学無事終了しました。見学させていただいたファクトリー、ショップの皆さまありがとうございました。この経験ぜひ次につなげたいと思います。

※ファクトリー内は許可をいただいてご紹介しております。おうどんは許可頂いておりません😅

2019年4月22日