月別アーカイブ: 2017年5月

粋な日傘

ここ数年5月はもう夏ですね。季節が2、3ヶ月ずれてしまったのかと思うほどの良いお天気。日傘屋にとっては嬉しい暑さですが、急いで作らねばと毎日どことなく焦っています。

こうしたお天気が続いていると、今日ご紹介するシャキッとした日傘、いいですよね。白と紺が粋。そして見た目がスッキリしているから気持ちも余計なことに煩わされなくて気持ちいい感じがします。今回は反物でお預かりしたので贅沢に柄合わせも意識して作りました。広げて見ると綺麗なラインが現れて、和柄なのにどこか洋風感も感じられます。そしてたたんだ時がまた綺麗。ストライプだけが見えて広げた時と違った印象です。差して良し、たたんで良しの2倍楽しめる日傘になりました。お揃いで袋もお作りしました。1つはプレゼントなんですって。喜んでもらえるといいですね。お揃いだけど少し仕様が違う出来上がりになるように袋の留めボタンも色を変えています。早速のこの暑さ大活躍しているのではないでしょうか。

2017年5月22日

内藤早苗さんの日傘

今日の日傘はテキスタイルデザイナーとご紹介していいんでしょうか、内藤早苗さんの日傘です。
カッコいいですね〜。こういう日傘、なかなか手に入れるのは難しいですよ。可愛い日傘というのは案外ありますが、かっこいいそして洗練されたデザインはなかなか見かけません。どんな人がさすんでしょうか。ファッションやアートに敏感な大人の女性をイメージします。そして男性でもカッコいいんじゃないですか。中性的な魅力がありますよね。染めなので実物の力強さは見れば見るほど吸い込まれそうに深く、この赤と黒の色の混ざり具合にときめかずにはいられません。私ももう少し自分がカッコ良い人だったらこの日傘差したいです。あ、もう少しより大分カッコ良かったらですかね。手元は椿、高級感のある黒のタッセルをつけました。

もっと早くご紹介したかったんですが遅くなりました。ただいま展示会されています。27日まで。ご興味のある方は是非どうぞ。クリックで大きくなります。

 

2017年5月21日

今年の夏はこれからでした。

今日はワサビ・エリシでの展示最終日でした。パラソラの日傘は高価な細工もなく、UV加工もしていなくて、昔ながらの作り方でただただ真面目に作った日傘達ばかり。自分ではどこが特別かはわかりませんが、作りが良いと褒めてくださるアパレル業界の方や、「あなた、いいわよ〜。このまま頑張って!」なんて私を応援してくださる方がいて、お仕事してきた結果を評価してもらえて、とっても励みになりました。今年はちょっとお天気に恵まれませんでしたが、あっという間に今日で終了です。足をお運びくださったみなさまありがとうございました。私はこれですっかり今年の夏も終わったような気でいますが、これからなんですね。夏。まだまだこれから日傘の季節です。

IMG_2365

さて今後の予定は…

ここからは自分のやりたいこと、できることをもう少し整理しておきたいなと思っているところです。お待たせ中のオーダーをまずは仕上げて、サボテンの日傘も早く作ってショップに並べたいと思います。

2017年5月15日

母の日の日傘

IMG_2126

今日は母の日ですね。パラソラの日傘もプレゼント包装のご依頼承っています。お着物からお揃いで二本作って一本はプレゼントに。こんなご依頼も最近増えていて、お母様から娘さんへ。娘さんからお母様へ。男性からは出来上がりの日傘をプレゼンに選んでいただくこともあって嬉しくなります。作っている私は母ではないので、日頃、誰にもなんのお世話もしていないのに母の日にはいいなぁと羨ましく眺めております。
母の日といえば、先日コンビニでこんなことがありました。外国人のとても気さくな店員さんが宅急便の発送票を見て
店員「なんて書いてあるの?」傘の字略字で書いてしまったのでわからなかったのかもしれません。
店員「あぁ、ひがさ?いいね。プレゼント?」
私「私が作ったものなの」
店員さん「手作り?すごいね〜。プレゼント?おかぁさんよろこぶよ。」って。
違うけど…どんどん話が好意的に進むので、つい言いそびれました。(^-^;
でもとっても優しいおしゃべりでほっこり気持ちよく荷物発送してきました。コンビニで話したくない人もいるかもしれませんが、昔はお店でのこんなちょっとしたやりとりは普通のことだったのに、少し新鮮に感じてしまいました。でも言われてみると、たとえ自分で作ってなくても手作りのプレゼントは喜んでもらえるかもしれないですね。モノによっては気持ちが入りすぎて「着てはもらえぬセーターを♬」なんて歌にもなりましたけど、さすがにそこまで思いを込めては作りませんから大丈夫、日傘はもっとサラリと軽やかに差してもらえると思います。おリボンほどく時のワクワク感は幾つになっても変わらないものです。お誕生日のプレゼントや帰省のお土産にも、ぜひラッピングお声掛けください。

2017年5月14日

寄り添う日傘

IMG_3678

パラソラのオーダーメイドは、お好きな生地を選んでお好きな手元を付けて自分だけの日傘が作れるところが一つの面白さだと思っています。だから色々な組み合わせの日傘が出来上がって作り手としても楽しいところ。生地選びにもセンスが反映されますものね。服を選ぶように日傘も選べるなんて、デザインを考えていると力入っちゃうんじゃないでしょうか。

さて今日ご紹介の日傘は浴衣から。届いた包みを解いた時から綺麗に解いてたたまれて、大切にされているなという印象を受けました。添えられたお手紙からもお気持ちが伝わります。自分デザインの日傘の一方で、こうした思いに寄り添うデザインもとても素敵な選択だなと思います。

薄いブルーグレーの地色に深い紺色がとても綺麗です。ところどころグリーンや黄色の差し色がされているところもこの柄を柔らかく見せてくれていて、こういう色使いって見れば見るほど華やいでくるというか徐々に色が見えてくるところがいいですね。水の流れや藤の花もそよそよ音が聞こえて来そうです。どこか名画鑑賞にも似てますね。ってちょっと大袈裟ですけど。そんな風に私は柄をみてしまいます。

そしてこの日傘の素敵なところは何と言っても触り心地。解いた着物だからでしょうか。肌に優しくて、たたむ時手のひらがとても気持ちがいいんです。案外気がつかないことですが気持ちがいいと神経がそこに集中して、「あらっ。気持ちいい。」ってなるんです。もちろん手元でも気持ち良さも感じますよ。ひやっとしたり天然木の心地の良さだったり。暑い時期のお出かけは日傘やバッグ、触り心地に気をつけて選ぶと何気ないときに冷やっとサラッと伝わって、もっと快適になるかもしれません。どうぞ参考になさってくださいね。

2017年5月10日

型染めの日傘

IMG_2486

GWも、オーダーメイドの日傘、作っておりますよ。着々と進んでいます!
今日ご紹介するのは作家さんからのご依頼。お着物のための柄を日傘用に染められたそうです。流石に繊細なデザイン。

毎年少しづつ染め体験していたので最近は柄を見てどんな工程で染められているのかがなんとなくわかるようになってきました。なので、この型すごいです!っていうこともよくわかります。どれだけの手仕事の積み重ねでここにこうして日傘になっているのか。おまけに私の散歩コースの風景なんです。もちろんお会いしたことはないのでワタシのための風景ではないんですけどね、こういう世界観は誰にでも心の中に持っているんじゃないかしら。この藍と白の世界からどれだけ想像力を膨らませることができるかで、きっと味わいも変わってくるんでしょうね。

そしてもう一本お作りしました。こちらは折りたたみ。
IMG_2489

美しいですね〜。同じ生地から作られていますが、印象が変わりますね。日傘としては少々厚めの生地だったので色々ご相談しながら進めましたが、ほぼ最初のご依頼通りに仕上がりました。通常折りたたみは骨を折って畳むので生地も小さくたたまれて重なるため思った以上に薄い生地で作られているんです。ななかなかそこを作る前に読むのが難しいのですが、結果オーライ。素敵な折りたたみの日傘になりました。

引き続きワサビエリシのパラソラ展は15日まで
201705_wasabisya_omote(1)201705_wasabisya_ura

2017年5月2日