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金魚柄の可愛い日傘

こんにちは。10月だというのにまだまだ半袖でいけますね。私は今年3回目のギックリ腰です。💦針仕事集中しすぎは気をつけないとねいけませんね。

昨夜の地震、皆様の地域被害はありませんでしたか?私はびっくりして玄関にすっ飛んで行きましたよ。マンションのドア、閉じこもりがとっても怖いので、必ずすっ飛んでいきます。エレベーターも動いているか確認して、実家に電話して一息。「こんなギックリ腰の時に避難なんてことになったら大変だわ。」と呟いて思い出しました。

「あれ?ギックリ腰どうした?」って。😅
今日はまた腰痛で、まさに火事場の馬鹿力。まだしばらくは用心していきましょうね。

さて今日は真夏にご紹介しそびれてしまった浴衣からの日傘をご紹介します。来年blogを読んでくれる方の参考に、1年早いご紹介です。ものは言い様。

思い出のたくさん詰まった浴衣からのご依頼です。よく見るといろんな金魚がいて可愛いんです。お腹のぷっくり感が可愛いの。気持ち良さそうに泳いでますね〜。水草も涼しげで良いですよね。

そしてまぁるく繋ぐとどうですか?反物の時とちょっとイメージ変わるでしょ。


私のイメージは、お祭りの金魚すくいで泳いでいた金魚から、おうちの小さな池に放された金魚たちに。そんな風に見えてますよ。😊金魚たちに「今日からよろしくね!」って。小学生のころ、昭和のおうちに小さな小さな池があった頃を懐かしく思い出しました。

いろんな金魚が入るように柄取りして、「この子、ちゃんと入ってるかな?」「この子はのびのび泳がせよう。」なんて考えながら、金魚すくいみたいな日傘作りになりました。

ボタンは赤い金魚でくるんで小さなアクセントに。こうしてみるとボンボンも水草かあぶくのようでしょ。想像力全開で楽しい日傘に仕上がりました。

子供の頃から大切に着ていた浴衣、これからは可愛い日傘になって、まだまだ愛情注いで貰えそうですね。

 

1年中の日傘

昨日は中秋の名月、お月様見られましたか?私は雲の隙間に綺麗に満月🌕見ることができました。

さて、夏に紹介の間に合わなかった日傘のご紹介をしています。
今日の日傘もオリジナルデザインからオーダーいただきました。

限られた中に四季が盛り込まれて美しいデザイン。自然の移ろいと空気感まで伝わります。透明感のあるところが涼しげですよね。素敵ですね〜。今日の見出しタイトルには「一年中の日傘」としたけど、素材が白いベースの綿なので秋冬は涼しそうすぎ。💦もちろん夏にご注文頂いてるので夏に思い切り楽しんでくださいね。鮮やかな色がきっと目を惹きます。

さてデザインは1コマづつ違った柄を繋いでいます。オーダーならでは。日傘に仕立てるには少し生地が足りないかなぁという時もこうして違う生地同士を組み合わせて作ることができます。今回はひとつおきに柄と無地を合わせていますが、柄柄、無地無地など組み合わせを変えるだけでもまた雰囲気が変わりますし、柄柄柄無地など4枚一組で考えても面白いですよね。

例えば骨董市で購入したお気に入りの布、袖1枚だったとしても日傘、作れるので諦めないでくださいね。他の生地と組み合わせてぜひぜひ楽しんでもらえたらと思います。ただ違う生地を組み合わせるときのポイントとしては、素材をなるべく揃えること。伸縮率が違うと、のちのち歪みが生じますので気をつけてくださいね。

それではまた。

会津もめんの日傘

そろそろ夏休み始まりましたか?こんにちは、夏はいつも何曜日だかわからなくなるパラソラです。7月お預かり分はお盆前にお届けを目標に作っていましたが、やっと目処が立ってあともう少しというところでワクチン接種2回目。どうか2回目も大きな副作用ありませんように。

さて今日ご紹介するのはとっても素敵な反物からです。お届けすると「シンプルな柄ですが、本当に素敵な日傘に変身しており、感激しました。」と素敵なメッセージをいただきました。ありがとうございます。私もうれしい。ほんと素敵な日傘だなぁって、惚れ惚れしながら作っていました。

カサっとした触り心地が暑い夏にとても気持ちがいいんです。色もとっても素敵。

反物はお祖父様とお叔母さまが住んでいらした会津若松にある山田木綿織元さんの『会津もめん』だそうです。

日傘って一年中ずっと使うものではないでしょ。だから好きにプラスして懐かしい思い出や家族に想いを寄せる物語が込められてるって素敵ですよね。初夏になったら、夏物を出してきて、日傘を手にする時にご家族や従兄弟たちとの夏休みの思い出がふわっと浮かんでくるんじゃないかなぁなんて想像しています。

出来上がりの日傘は少し可愛らしく丸みを帯びています。これは生地がしっかり織られていて伸びが少ないためです。張る塩梅が難しい生地です。今回も少しきつめですが、使っているうちにもう少し緩んで柔らかくなってくる思いますので、上手に育ててもらえたらと思います。

そして『山田木綿織元』さん調べてみましたよ。リンク先は観光ナビですが、お写真なども載っています。織物工場好きとしては興味津々。見学もできるんですって。友達が郡山にいるので今度遊びに行ったら連れて行ってもらおう。いつも行きたいとこある?って聞いてくれるのに温泉と「リカちゃんキャッスル」(これも工場ね)ぐらいしか思いつかなくて(^^;;

それにしてもまずは今の状況が落ち着かないとですね。いつもひとりで黙々と仕事をしているので、お客様が送ってくださる小さな情報が今回のように旅気分に浸れたり楽しい気分に誘ってくれるんですよね。ありがとうございます。

少し多めに生地をお送りいただいて袋も作りました。

傘袋、先を少し細めに作ります。たったこれだけで収まり良く持ちやすくなるんですよ。日傘を倒して折り目が汚れてしまった経験ありませんか?袋に入れて立てかけておけばそうしたうっかり汚れから守ることができます。シーズンオフにしまっておく時にもいいですよね。お預かりした生地は全てお返ししているので、着物の襟の部分や三角に残った生地でも作れますのでぜひ自作してみてくださいね。「お裁縫苦手だわ」って方は有料ですがお気軽にお問い合わせください。

浴衣から日傘へ

先週から梅雨入りしましたね〜。日傘屋もしばし休戦。ともいかず、こんな時こそコツコツ作っておりますよ。晴れる前にお届けしなくては!となぜか夏の前は気が焦ります。

今日の日傘は涼しげな浴衣からのご注文です。
パラソラでは、「浴衣の生地が一番綺麗に張れますよ。」「生地の厚さは大体浴衣の生地を参考に選んでくださいね。」と、ご紹介をしているので浴衣からのご依頼も沢山いただきます。浴衣になるはずだった新品の反物もあれば、お嬢さんやお祖父様の浴衣からなど物語も様々。

ご存知の通り浴衣や着物は反物をほとんどそのまま利用して組み立てられているので、解いてみると着丈の倍以上もある長〜い布地が2枚、袖の部分も細長い2枚の生地に戻ります。洗って縫い直したらまたパリッとするし、多少のサイズの違いも仕立てるときに調節すれば親御さんサイズからお子さんサイズにも仕立てられて何度も再生可能な万能衣服。着物を考え出した人はすごいですね。

着物を解きながらいつも思うんです、『着物』と『襖(ふすま)』考え出した日本人ってすごいって。襖も開けたり締めたりのみならず、取り外すこともできて部屋の大きさを自由に変更できるでしょ、西洋のように壁を作ってドア付けちゃったらこうはいきませんものね。着物も平たいまま身体に合わせて着られるようにデザインされていてサイズが自由になるのに生地を無駄なく使っていて考えた人天才!

そこで今日の日傘、実は解いたら長〜い反物のはずが、そうじゃなかったんです。(汗)普通は解いたら日傘2本分が裁断できるぐらい余裕があるはずなんですが、予想に反して長さは十分あるものの一部幅が細くて1本分さえ足りるかしらという心細さ。時々お洋服のように仕立てられた浴衣があるんです。現代風のお仕立て。浴衣としては勿論問題ないですが、日傘を作るとなると幅が足りないかもで解きながら、サイズを詰めようか、どう仕立てようかと内心ドキドキしていましたが、諦めなくてよかったです。ギリギリうまく裁断できました。

できてしまえば、この通り、涼しげなお顔で何事もなかったかのようにシュッとしているでしょう。背筋を張った美人さん。まるでやんちゃな女優さんのマネージャーにでもなったような気持ちでお客様の元へと送り出しました。とても爽やかで上品な日傘に仕上がりました。☺️

夏から秋の日傘

9月も半ば、涼しくなって過ごしやすくなりました。紫外線対策も怠りがちですが、まだまだ気をつけてくださいね。

紫外線が人体に及ぼす影響の度合いを示したUVインデックス、気象庁によれば、9月の指数は中程度だそうです。『日中は出来るだけ日陰を利用して、長袖、日焼け止め、帽子を利用してください。』というレベルです。因みに3〜4月と同程度。暑くなり始める春はそれはもちろん注意していますよね、でも涼しくなる秋はつい油断しがち。うっかり日焼け止め忘れないように気をつけていきましょうね。そう言う自分が一番忘れると思うんですけど💦

さて、今日ご紹介の日傘は、さらりとした浴衣からお作りしました。真夏はもちろん、残暑にもぴったりのススキ柄です。落ち着いた色合いでステキな大人の日傘って感じ。しなやかな中にシャープさを感じるデザインは私もとっても好きです。そういえば昨日の月も見事でしたね〜。(ススキからお月見とお団子と兎に頭の中がすっ飛びました)🌝⭐️🎑

ところでこちらの日傘、実はまだまだ暑い真夏の時期のご注文。出来上がりは夏風邪をひいて外出もままならないというお客様の元へのお届けとなりました。「気分のすぐれないところへ素敵な日傘が届いて気分が晴れました。」ととても喜んでいただいて、元気になるとすぐに日傘をさしてお出かけされたようです。不調な時って身体のみならず気持ちも滅入ってきますものね。新しい日傘が気分転換に一躍買ってくれたなら嬉しいです。

秋の花粉も飛び始めた季節の変わり目、体調を崩しやすいのでどうぞみなさまもご自愛くださいね。そしてまだまだ停電が続き大変な思いをされている被災地の皆さまには心からお見舞い申し上げます。今回は友人もランタン生活を強いられ大変な毎日を過ごしているとのこと。何ができるのか分からず遠くから励ますばかりですが、一日も早い復興を願っています。

終活にはまだ早いけどお片づけ

こんにちは。やっと涼しくなって外出もラクになって来ましたね。
パラソラはお盆を過ぎた頃からオーダーのご注文も落ち着き、お仕事の方は一段落。いつもの通り、シーズン明けの大掃除しております。

さて今回は素敵なお着物からオーダーの日傘のご紹介です。

柔らかなお色が上品でとっても素敵。竹の手元に竹のボタンも付けて、お出かけにぴったりの大人の日傘となりました。💕シーズン問わずさせそうです。

さてこの日傘、お嬢様からのご依頼でお仕立てしました。「母が今流行りの終活?めいたお片づけを始めました。その一環で着物の処分を考えていたのですが、せっかく大切にしてきた着物なので形を変えて残したい。」とのことでパラソラにお声がかかりました。ありがとうございます。

お着物、沢山お持ちの方ほど引き継ぐ方がいらっしゃらなくて困っているんじゃないでしょうか。今の方は背が高いし、引き継ごうにも引き継げないこともありますよね。「どなたかにお譲りしたいけど難しい」というお話もよく聞きます。こうして日傘に作り変えるのも一つの方法だと思います。何と言っても出来上がりがとても素敵になりますから。リフォームならではの贅沢です。

終活とまではならずも、身の回りを軽くしておかないといけないなぁと最近つくづく思います。あまり減らし過ぎても寂しいけど、節目節目で思い切ったお片付けをしておくと頭の中までスッキリして、心配事も一つづつ片付いていくような気がしませんか。

オーダーの際にお母様のお歳を伺ったら、( いえ、私から聞いたわけではないですよ )なんと、私と同世代。まだ早くないですかっ💦

でも気持ちは良くわかります。親の身の回りを片付けているうちに、“自分のことは自分で、早くに始めておかないと” と気づくので、私も同じ。ただし、我が家には子供達に残すようなものは幸か不幸か何もないことと、おまけに子供もいないので(^^;) 何も残さず、最後は綺麗さっぱりなくなっているように✨が目標です。そう考えるとさっぱり暮らしているようでも結構ありますね。持ってるもの全て無くすなんてムリムリ!💦 (笑)

以前テレビでコレクターの方が「40代までは目一杯コレクションを集めて楽しんで、50代からは次のコレクターに引き継いで行く」と言っていたんです。カッコいいですね。イサギいいというか。その通りだと思います。なんでも心置きなく手放せるように、目一杯楽しめる時に楽しんでおきたいものです。

大切にしていたお着物、まだまだ日傘として目一杯楽しみましょうね!
そしてお片づけも頑張りましょッ!

大人可愛い日傘

それにしても今日は暑くて暑くて、熱中症寸前。✨かき氷✨が恋しい暑さです。🍧🍧🍧💦💦💦

「ずっと探していたお気に入りの生地にやっと巡り会えました。」と満を持してご依頼いただきました。探した甲斐がありましたね、とってもキュート💕大人の可愛い日傘ができました。

染め色と白のバランスがとっても涼しげ。もちろん浴衣に誂えても可愛いくできあがりそうな生地ですけど、日傘にはものすごくぴったりじゃないですか!

梅雨が来る前にお作りしたので、「きっと真夏になったらもっともっと輝くわ✨」と密かに思いながら作っていました。この日傘の写真を見ていたら「ほらほらやっぱり!」って。最近は春から暑くて日傘を指している人も増えていますが、その頃の日傘と夏本番の暑い日の日傘は、より涼しいものに持ち替えてもいいかもしれませんね。染め物の日傘は見た目にも涼しいですし。

“日本人は風鈴の音を聴くだけで皮膚温度が下がる” って『チコちゃんに叱られる』でやっていましたけど、ご覧になりました?音だけなのに不思議ですよね。だとしたら、染め物を見て涼しく感じるのもまんざら勘違いではないかもしれません。染め物は水をいっぱい使うので水を連想して涼しくなっているのかしら。

染め屋さんに行くと、職人さんがよく首に手ぬぐいを巻いて作業しているんですけど、アクセントになっていて工房全体が華やかで素敵なんです。色が溢れているのに染めの色は統一感があって美しい。日本の夏、街中もこうした染め物で街が染まっていたらさぞかし素敵だろうなぁと想像しています。おまけに見ただけでも体温下がるかもしれないし。(^_−)−☆

と、ここまで書いて昨日仕事帰りに夕方銀座に寄り道したらですね、染物で街が染まってました。ほんとほんと。


たまたま通りかかったら、街中が『ゆかたで銀ぶら』してる人で溢れていてとても素敵でした。男性も女性も老いも若きも。日も暮れかかってお写真暗いですが、私も閉じていた日傘を開いて気持ちだけ参加しちゃいました。(^^)

皆さんも、ぜひお気に入りの染め物で涼しい夏をお過ごしくださいね!

お祖母様のお着物から日傘

「今年はいつ展示会やるの?」「案内状来なかったわよ。」とお待ちいただいていたかと思いますが、残念なんですが今年はギャラリーでの展示会は見送りました。

8月になってでもできたらいいなと思っていたんですが全く販売用の商品を作れませんでした。染物やら着物の生地やら作りたい素材が今年はいっぱいあるんですけど毎年毎年、品不足で申し訳ないです。

実は昨年から老親のサポートで飛び回っていて、気がつけばいつも病院にいるような生活をしていました。介護世代、一度に色々な問題が吹き出して、入院引越し入院入院…と重篤ではないにせよあちこち顔を出した挙句、自分も体調を崩してしまい、また病院。

潰瘍性大腸炎、あの安倍総理がかかった病気ですね。元気なんですけど何しろトイレの回数が多過ぎて外出が困難でした。病院の付き添いなど外出時は朝から何も食べずに出かけ、帰るまで食事ができないストレスで鬱々と過ごしていました。

今多いんですって。原因がわからないので難病指定なんですが、研究も進んでいるそうで、私もお薬が当たってやっと効いてきました。今ではコロッと忘れて食べ過ぎてしまうぐらいですから、どうぞご心配なさらないでくださいね、全然元気です!

そんな状況で日傘作りが少々滞っておりました。日傘の仕事は普段はひとりで寂しいんですが、こんな状況でも働けて、ご注文下さった皆様本当にありがとうございました。おかげさまで今年もクビがつながっております。m(._.)m

そして今日ご紹介するのは、渋くて素敵な日傘。

介護中のお祖母様のお着物からのご依頼です。今寝たきりでいらっしゃるとのこと。心よりお見舞い申し上げます。いつもいつも元気で居てくれるのが当たり前と思っていても、それは誰にとっても限りのあるものなんですよね。そしてそういうことは突然やってきてしまう。

今は女性もみんなお仕事を持っていて、「もっとお話ししたかった」と気持ちはあっても時間や距離が問題で、思うようにはいかないこともあります。我が家の義母も昨年突然、意識がおかしくなってしまいました。本当に突然。今思い出しても涙が出てしまう。幸い義母は徐々に回復して普通に会話できるまでになりましたが、限りある時間に気づかせてくれるきっかけになりました。

そんなお祖母様を「少しでも近くに感じていたい」とのお気持ちからお祖母様の着物を日傘にと思われたそうです。身体がままならなくてご本人はきっと不自由な思いをされていると思うけど、案外「あら、あの着物なの!素敵じゃない。✨」って喜んでくれているかもしれません。人間の力って計り知れないですもの。どんな時でも「素敵!✨」と心ときめくことが生きる力になるんじゃないかと信じています。

どうぞ暑い夏、お祖母様お大事に。介護してるみなさんもご自愛くださいね。

書の日傘

また夏をぶり返したような暑さになりましたね。でも風が爽やかでやっぱり秋の気配感じますね。
日傘作りをしている埼玉の仕事場でも今日は虫の音がセミからコオロギに変わりました。

今日ご紹介するのは書の作品から仕立てた日傘です。
生地の使い方、面白いですね。こうして色々な生地を組み合わせるのはとても新鮮です。
案外難しいと思うんですこういう組み合わせ。センスが良くないと賑やかな傘になってしまいがちでお子さんの雨傘っぽくなってしまうんです。その点素材の良さと色の美しさでとても上品な仕上がりになりました。

そして、何と言ってもデザインの中心は『書』の部分です。
すご〜く考えちゃいました。お任せいただいたのでいわゆる緊張とはちょっと違う緊張感。
黒い生地の中央に筆文字とドリッピングの入った素敵な作品をお預かりしました。でも三角のコマの中にどうにも収まらない。そうなんです、そこで、どうトリミングするかがとっても重要なんです。上の方にいい感じのしぶきがありまして、そこを使いたい。でも文字も読めるところまでキープしたい。

最初文字の下の方に空間をとって底辺を裁断していたんです。でもそうすると草冠が切れてしまって草冠に見えないかもしれない。文字のどこをどこまで隠して文字として認識できるのか。とってもビビリなもので、あと1センチ上にしよう、もう1センチ上でも大丈夫。と下の方少しづつ裁断して行ってこの構図になりました。少しはみ出すぐらいがダイナミックで素敵だと思うんです。

こういうトリミングをする時にいつも思い出すのが意外にも日本の絵巻。『信貴山縁起絵巻』という絵巻物がありまして、細長い絵巻の中で右から左へとお話が進むんですが、絵がその幅に収まらず上へ下へとはみ出しながら展開して行くんです。でもそれがとっても躍動的で、絵巻物なのにアニメーションのような大きな場面を想像できる。気になる方は検索して見てくださいね。この文字にもそんな風に傘の中に収まらず自然の中へ飛び出して行って欲しいなと思いながら作りました。

お客様もとても喜んでくださってもう一筆加えたくなったとのことです。仕上げはどんな日傘になったんでしょうね。想像するのもまた楽しみです。