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初夏のお出かけ展

西武新宿線下井草駅前『ギャラリー五峯』にて、明日から『夏のお出かけ展』が始まります。

パラソラの展示会、1つはこうしたギャラリー企画での展示販売と、もう1つ、来週18日から始まるパラソラ発信の日傘展とがあります。

ギャラリーの企画展では試作を兼ねて作りためていた日傘のあれこれをお披露目させてもらうという形での展示会です。「前回はこんな感じの日傘があったのに今回は全然違うのね。」となることもあるかと思いますし、「前回もこの日傘あったわね。」ということも。巡回展的な日傘展と思ってもらったらいいでしょうかね。

そして来週18日からの日傘展は、作りたいもの作りました。こんなのどうでしょう。的な日傘展。一点ものじゃなくて、商品に育てたいと思って作った日傘たち。日傘屋っぽい日傘展。

パラソラは1本づつ作っている手作りの日傘がウリでもありますが、実は正直に言うと「日傘を作るのは私も誰かにやってもらいたい。」「∑(゚Д゚)ええぇ!好きで作ってるんじゃないの〜?」「手作りの日傘屋が展示会目前に何を言ってるんだ?」と思われても仕方のない発言ですけど。(笑)

コツコツ仕事はもちろん嫌いじゃないけど、出来上がりが待ち遠しいのはオーダーを下さる方々と同じ気持ち。だから早く出来上がりが見たくて「だれか作って〜!」と時々叫びたくなります。でも結局自分で作ってしまうのが一番早いんですけどね。こうして出来上がりが見たくてワクワクしながら作った日傘は同じようにワクワクしながら差してくれる人と出会えたら嬉しいなと思っています。

お天気も回復の兆しです。明日からの『初夏のお出かけ展』へは在廊できませんがお時間ありましたらぜひお立ち寄りください。明日はちょっとだけ顔を出す予定です。昼神佳代さんのお洋服もふわっとしたデザインでとても素敵です。どうぞお楽しみにお出かけください。21日まで。

パラソラのこと

日傘展のお知らせを始めたのでパラソラについても少し自己紹介しておきますね。

少し前まで『日傘工房パラソラ』として、日傘作ってますよ〜。と自分で作ってることをアピールしていたんですが、どうも製作所的なイメージが強くなってしまったので今年から『日傘のパラソラ』に変更しました。デザインして傘を張って販売する。街の和菓子屋さんのような感じでしょうか。季節のお菓子をデザインして餡を作って販売する的な。

今年は6年目を迎えました。傘修行1年目はひたすら綿の日傘を、2年目はひたすら反物を、3年目4年目は染めや刺繍でオリジナルを探り、5年目の昨年はオーダーメイドに精を出し、今年は皆様の目にどんなふうに映るのか、お声を聞けるのをとても楽しみにしています。自分で作って自分で販売する。昔は当たり前だったシンプルなお店形態ですが、小さなお店が減ってしまった今では珍しいことになってしまいました。今でもこんなやり方のお店があって、出来たてほやほやを普通にお買い物できることを知ってもらえたらいいなと思っています。日傘にほやほやの必要はないけれど。(^^;)

そして今まで購入頂いた日傘、そろそろ補修箇所でてきていませんか?お預かりの修理には送料がかかりますが、ほつれなどその場で直せるものもありますのでどうぞこの機会にご相談くださいね。お名前をなかなか覚えられない体質ですが、日傘を持って来ていただけると、日傘作りのあれこれなんかもお話しできるかもしれません。

 

パラソラ日傘展のお知らせ


2018年の展示会のDMが出来上がってきました。今年は3月から暑かったのですでに日傘シーズン真っ只中ですが、もうすこし先のGWが開けた頃、来月になりますがお知らせしておきますね。

写真の日傘は薄い二枚の布を二重に張って作りました。重なりがつくりだす陰は柔らかく、目からも涼しさを感じてもらえると思います。ひんやりとした触感の手元は桜の天然木。リゾートなど、リラックスした1日にぜひ差してもらえたらと思います。

磨けば美人になるんです

今日の写真のこれ、なんだかご存知ですか?

ウニの殻なんですって。あの美味しいウニのトゲトゲをとって中身を綺麗にして漂白するとこんなかわいらしい形が現れるらしいんです。宝石みたいでとっても可愛いですよね。手をかけてあげたらこんなに美人になるなんて。バフンウニやムラサキウニ、ナガウニにコシダカウニなどなど種類によって色や形も様々で、調べてみると面白くてしばらくウニのことで頭がいっぱいになってしまったぐらいです。この写真のウニはたぶんナガウニ。少し楕円形で3センチとか5センチの小さいものですけど、ぽってり、ふっくらがなんともツボです。しかも大きいのも小さいのもそのまま同じデザインというのがすごいですよね〜。自然のなせる技です。

こんな綺麗なものが海に落ちているのかと思うと、自分でもさっそく作って見たくなってしまいますが、海辺に住んでいるわけでもないので今すぐにはちょっとムリ。そこで、私でも作れるもの、そう、ウニをモチーフにして日傘を作ってみました。どれだけ気に入っちゃったんだかってかんじ、おわかりいただけます?(笑)まだまだデザインも追求したいところですけど、まずは第一弾、こんなの作ってみたけどどぉかしら?という日傘を展示会に持っていきますので、どうか見てやってくださいね。一応売るほどありますので。

今年はこうしてウニやら石やら、いいなぁと思ったものを日傘にする方法がわかってきて、あれもこれもとやりたいことの入り口に立ったところですが、こんな人がこんな風に日傘を作っています。というのが見てもらえる展示会になればいいなと思います。

そしてオーダーお待ちの客様、今年はたくさんお待たせしていて申し訳ありません。ちゃんとスケジュール通りには進んでいますのでね、仕上がりまでもう少しお待ちくださいね。渋滞の車が進むようにあるときググッと数日分いっぺんに進むこともありますので止まったり進んだり、今日は宣伝してますけど、blogを書く時間も惜しんで頑張っております。

パラソラ日傘展
2018.5.18(金)〜21(月)
アート・イン・ギャラリー
東京都渋谷区神宮前4-25-3

パラソラの日傘展 準備中

4月になりました。そろそろ5月の作品展の準備も目処が立った頃。となっていればいいのですが、実際にはまだこれからと言う感じ。今年はどんな日傘を作ってるの?なんて聞かれたのでちょっと途中報告をしておきますね。

去年出かけたヒスイ海岸を日傘のデザインに落とし込もうと思考錯誤しています。拾ってきた石をモデルに、とにかくたくさん描くことから始まって、イメージに近い形や色、リズムを探します。これが結構しつこいの。(笑) 時間が許す限りいくらでもこの仕事は続いてやめられない、止まらない。だから展示会という締め切りは必要なんですよね。もう次に進まないと間に合わない。となってやっと決断して前に進むような感じです。

おおよそのイメージが固まったらパソコンに取り込んでそこからまた一仕事ふた仕事加えて1枚の生地が出来上がります。不器用な作り方ですが、こんなことを繰り返して生地ができたら次は張り作業。石がジャラジャラと心地いい音を立ててぶつかり合う波打際を表現できたらなと思っているところです。

まだちょっと先になりますが、展示会情報載せておきますね。

パラソラの日傘展
2018.5.18(金)〜21(月)
アート・イン・ギャラリー
東京都渋谷区神宮前4-25-3

2018年パラソラの日傘展

春がそこまで来たと思っていたらまたまた冬に逆戻り。日傘屋としては「おーい!春よ〜戻ってこ〜い!」って気分です、ほんとに。(笑)
なにせ寒い時に日傘を作ってると、時々全然必要ないものを作ってるような気がしてしまうことがあるんです。「夏になったら思い出してくれるかしら」「見向きもしてもらえなかったら、こんなに沢山の日傘どうしましょう」って。

そんな心配をはねのけるためにも、暖かくなったら展示会します!
今年は今まで以上に多くの人に『パラソラの日傘はこんな感じ』というのを見てもらいたいと思っているのでどうぞお気軽に “見に” きてくださいね。もちろん販売も予定しています。5/18(金)〜21 (月)の4日間。出来るだけアクセスに便利なようにと山手線内で開催します。詳細はまた近くなったらお知らせしますので、是非予定しておいてくださいね。FBやTwitterでもお知らせするのでフォローしていただけると嬉しいです。

展示会ではパラソラ目線の『大人のかわいい』や『毎日を楽しく』に共感してもらえる使い手さんたちに出会えることを今から楽しみにしています。日傘への熱い想いもぜひ聞かせてくださいね。それから昨年、旅で見つけた“日傘にしたら楽しいかも”と呟いていたイメージも、試作を始めたところなのでどうぞお楽しみに。

写真は3日前のぺんぺん草。ポカポカ陽気が懐かしい。

お着物から3本の日傘

冬の間ひっそりと作り続けていた季節外れの日傘作り。そろそろ春の気配を感じ始めたので今年も少しづつご紹介していきますね。

今日の日傘はお着物から。

お客様からの「2枚の着物、生地の組み合わせ方をどうしたらいいかしら。」というご相談から始まりました。こういう時もちろん自由にお好きなようにデザインしていただいていいんですけどね、たいがい「普通は同じ生地単品で仕上げるのが無難で使いやすいと思います」とお答えしています。

自由に作れるとなるとどうしても奇抜なものを考えがち。でも実際に使うことを思うと生地そのものが素敵なので、シンプルなものが一番重宝するんじゃないかしら。とご提案して2本の日傘をご注文いただきました。長傘と折りたたみ。渋くて大人っぽい素敵な日傘になりました。正絹のお着物から作る日傘は軽くてたたんだ時のまとまりもよく、仕上がりもとても綺麗です。

そして今回は残った生地も利用して3本目の日傘もご注文いただきました。ありがとうございます。定番の日傘をお持ちなら、3本目はもちろん遊んじゃいますよね。たくさん迷ってお好きな組み合わせを選んでいただきました。出来上がりは同じ生地を使ってもそれぞれ全然違った印象です。お客様曰く「3本一緒にさすことはないから。」と。たしかにどんなに素敵でも1本づつ。服や用途に合わせて使い分けていただいたらそれは相当なおしゃれ上級者さんですよね。そして案外私のご提案よりお客様の感性で仕上げた最後の一本が一番出番が多いのかもしれませんね。

お雛様

3月に入った途端、関東は春のような気温になりました。寒い寒いと思っていたのにいつのまにか、もうお雛様の時期なんですね。

今日の写真はお正月に京都へ行った折に、『この時期、工房に沢山のお雛様が展示されていて見学もできる』と聞き、大橋弌峰(おおはしいっぽう)さんの工房へお邪魔した時のものです。蛤のようにふっくらとしたお袖が着付けの特徴だそうです。1階では職人さんたちが弌峰さんを中心に皆さん並んで黙々と作業されています。その奥にはたくさんのお雛様。そして工房2階にはとっておきのお雛様方が鎮座されておりまして、それはそれは雅やか。

十二単の着付けも華やかで、そうでした、ここは西陣織の地だものね。古いお寺や神宮などを見てきたことも相まって京都で出会ったお雛様はより高貴で気品に満ちておられました。お衣裳も豪華で素敵です。この写真のお雛様のお引き摺りの部分は一枚一枚手描きなんですって。なんと贅沢なお着物なんでしょう。襟元の重ねも綺麗ですね。お話を聞くと職人さんの手業がそこかしこに盛り込まれているようです。

どれが一番素敵かなぁとそれぞれのお雛様を比べてあっちへこっちへ。立ち雛も珍しくてとても美しいお雛様でした。こうしてみるとお雛様、奥が深いですね。そして、工房ゆえに、お雛様のお顔(頭)と着物(胴)をカスタムメイドもできるんですって。ますます迷ってしまいそうですが選ぶのはとっても楽しそうですね。

かく言う我が実家のお雛様、もう何年も仕舞いっぱなしでごめんなさい。(反省)

 

日傘のパラソラ

年が明けたばかりだと思っていたらもう2月。あっという間に1ヶ月が過ぎていきますね。
そしていよいよオリンピックが始まりましたね。中継を見ながら、選手は勿論のこと観客席も寒くて大変そうだなと思いながら観戦しています。そして競技のみならず会場のデザインや各国のウエアも楽しみのひとつ。勝ち負けよりもそこに生まれるドラマが楽しみなオリンピックです。

さて今年のパラソラショップは少しずつ微調整して行こうと思っています。
まず1つ目、カードでのお支払いが一部でできるようになりました。
一部というのはオーダーメイドに関してはお振込みを確認してからお仕立てを始めますので、今まで通りのお振込みとなります。これはカード会社さんとの契約なのでご了承くださいね。ショップ商品の日傘はカードでのお支払いが可能になりました。

そして2つ目、今まで使っていたキャッチコピーを『日傘工房パラソラ』から『日傘のパラソラ』に変えました。
やっと検索してもらえるようにもなってきたんですが、『自分で作っている』ことをお知らせしているつもりが、『工房』の印象が強くなりすぎているようなので思い切っての変更です。作るところから販売まで、自分でできる範囲でやっていこうと思っています。そしてオーダーメイドもお客様へのサービスとして引き続き承っていきます。ネットショップでの存在をもっと知ってもらえるように5月にはギャラリーでの展示も予定していますので、これからも『日傘のパラソラ』よろしくお願いします。

2018年スタートしました。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

今年のパラソラ、昨年はギャラリーでの展示をお休みしていたので、ギャラリーの案内状送ってくださいね。とか販売会はしないの?とのお声もいただいているので、どこかで皆さんにお会いできる機会が作れるといいなと考えています。

昨年は個人的にも節目の年だったようで(年齢がじゃないですよ)色々と変化の年でした。たくさん悩んで沢山考えて、沢山感じとった一年、吸収するばかりでもやもやと外に出せていないもどかしさを抱えたままでもありました。いいことも悪いことも、抱えたままいるよりも今年はもっと流れを良くして行こうと思っています。

年が明けるとそろそろオーダーメイドのお問い合わせも増えて来ます。夏までまだまだと思っていてもあっという間。さて今年も頑張っていきましょう。

公園散歩

12月ですね〜。冬の日傘屋はのんびりで、blogもすっかりのんびりペースになりました。

今日は散歩のお話。いつも散歩している公園は紅葉も終わりかけで樹々は寂しい感じになってきました。替わりに楽しみなのが、葉っぱが落ちて見えるようになる木ノ実やキノコ。クリスマスのリースを作ろうと松ぼっくりを探しているんですがまだ少し早いみたいですね。時々すご〜く大きいのが落ちているので、それはどの木かから落ちるのかとキョロキョロ探してますが、なかなか見つけられません。バラのような形をしたシダーローズも前に落ちてたんだけどなぁなんて楽しみに歩いています。もしかしたら早起きの人に拾われてしまっているのかもしれませんね。

この写真は皆さんご存知『ねこじゃらし』こと『エノコログサ』。よく見るとこんなタネが付くんですね。今まで気にしていなかったけど穂の部分も赤い種類があってとっても可愛いんです。ネットで調べたら、イネ科なので煎って食べられるんだとか。(゚o゚;;  しかも美味しいんですって。食料危機になったら知っておくといいですね。お腹一杯にはならなそうですけど。

下を見ていると木ノ実は結構落ちてます。どんぐりを見つけたら上を見てすぐに探すんですが木に付いているのは不思議と見つかりません。落ちてるから存在に気がつくんですものね。

どんぐりは帽子を被ってるのを見つけるとなんとなく嬉しい感じがしませんか。細いの丸いのいろいろ落ちていて実の方は目立つけのだけど帽子は目立たないのであえて帽子だけ拾ってみました。ベンチに置いて写真を撮っただけですがこうして見るととっても綺麗です。

こちらは『メタセコイア』。写真が残念ですが、夕日の時間帯赤とオレンジ色に輝いてすごく綺麗なんですよ。先の方にいっぱい松ぼっくりのような実が付いています。このたくさん付いてブランブランしている感じがいい感じです。なんとも言えずゆっくり時間が流れて行て、赤い葉のせいか植物なのにマンモスやオラウータンを想像してしまいます。

そして最後はみなさんご存知の『イチョウ』。これは枝に注目なんです。冬に、トゲトゲして、いばらの様な枝だなと思って眺めていたこの木の枝。まさかの『イチョウ』だったんですね。綺麗な衣装を脱いでしまうと全然どこの誰だかわからなくなってしまうものですね。

水引きに心惹かれて

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今となっては昔々となった結婚のお祝いで頂いたご祝儀袋の片付けをしています。大切にとってありましたがそろそろ良い頃かと。お名前を見ながら、最近はご無沙汰してるなとか、お世話になった方や親しくしていた人は今頃どうしてるかなと、ちょっぴり思い出に浸りながらの作業です。こういう時間、結構大事です。あんまり年を取ってしまうと思い出せなくなりますし、会いに行くチャンスもなくなってしまうから。今がいい頃かもしれません。

ところが何を思ったか、途中から違うことに目が行き始めてしまいました。そうでなんです、水引きにどんどん心が惹かれてしまい、またまた集めてしまいましたよ。水引きコレクション。(笑)こんな感じでなかなかモノとのさよならは難しいですね。

でも見てください。この美しいこと。ご祝儀を包むのにこんな繊細な方法で封をするなんて粋ですよね。何気なくみていたものもこうして並べるとすごく素敵。おめでたい形を数本の紙紐から作り上げてしまうのもすごいです。吉祥の松や梅の花、鶴亀。鶴一つとってもリアルなものから単純化したものまで。並べているうちに、これ鶴だったのね!と気付いた時の嬉しさといったら、数十年経ってやっと気がつきました。それだけでも取っておいた意味ありました。カタチをこれだけ削ぎ落としても鶴だと感じる日本人の感性は素晴らしいですよね。デザインやオシャレに無頓着な叔父だって、このシンプルな紐結びで鶴を感じてしまえるんですから。こんな素敵な文化に包まれて生活してることも改めて嬉しいなぁと感じる水引きあれこれでした。

コツコツ日傘作り

秋は “コツコツ仕事” をしています。どうしても日傘は暑い時期に偏りがちな季節商品なので秋はとっても静か。でもやりたいことは沢山あるので逆算すると全然時間が足りないんです。

今日はあと少しで出来上がるのに作り残っていたものを仕上げておく仕事、“コツコツ仕事” で量産中です。パラソラのオリジナルデザインはどれも大体24本程度。量産と言っても普通に流通している日傘に比べたら圧倒的に数が少ないです。巷で人気の限定グッズでさえ200個とかですもんね。限定25本です。全部が。(笑)

ところがです、毎年同じ日傘をずっと販売しているとお思いでしょ。増産してるわけじゃないんです。そう、お察しのとおり作るのが追いつかずショップに並んでいなかったり、まだ日の目を見られずにいたり。いつも販売しているように見えても、実は売り切れたら無くなって、作ると並ぶと言う出たり入ったりの棚揃え。要するに24本すら売れていないと言う現実。あぁパラソラこんなことで大丈夫なんでしょうか?たった2ダース、売れてません。まとめて作ることができません。(汗)

しかしご心配には及びません。「そのうちみんなに知られたら凄いことになっちゃうんだから。欲しくたって買えなくなっちゃうぞ〜。」などと和久井映見さん演ずるアイコさんを真似て一人呟きながら、その日が来るのを楽しみにこの時期に“コツコツ仕事”で仕上げております。細く長く、少量生産が丁度いいペースです。

そんなオリジナル日傘ですが、『シーグラス』は好評につきあと2本かな?で終了になります。

シーグラスの日傘

好評だったので追加で色違いを作るか、新作にしょうか迷うところです。『さや豆』は今年も色違い準備してたんですがまだ作れていません。写真は好評だったブルー。もう少し濃いめにと思って作った紺は黒に近い紺に仕上がって来たので黒との違いが少なくて今ちょっとショップの色味が寂しいです。

『サボテン』柄も今夏2本しかつくれませんでしたから、25本は無理でも何本かまとめて作っておかないとと思ってます。

こんな風に少しづつ定番品が残りながら色違いも増えて行くとお店が賑やかになるので、実は楽しみでもあるんです。そしてショップページも充実させたいし、写真を撮ったり、お支払い方法ももう少し選べるといいかなとか、仕組みも変えたいところでもあります。定番品が揃ったら次は染物もやって見たいし。楽しく作れて、楽しく選んでもらえる良いものをもう少しお店に並べられたらと考えているといくら時間があっても足りません。

氷山の一角⁉︎

まだまだ暑い日も続いていますが、日傘のシーズンも一段落したので、そろそろ来年に向けて動き出したいな。なんて思っている今日この頃ですが、その前に大事な仕事をまずは片付けなくてはなりません。

積もり積もったアレヤコレヤを綺麗さっぱりしたい。もうずーっと悶々としていて今年の夏は限界間近でした。スタートするつもりもなく何となく始まったパラソラの傘仕事。心の準備もないままに走ってきたので、色々なけじめがついていませんでした。とにかく両手いっぱいに持ちきれなくなった荷物を降ろしたい。そんな片付け真っ只中のつぶやきblogです。どうぞお暇な時にでもお付き合いくださいませ。

ジャガジャーン。こちら、片付けを難しくさせる氷山の一角。(^^;
50年ほど前の、いわゆるヴィンテージと呼ばれているバービーちゃん。真ん中で帽子をかぶっているのはミニの女王ツィッギーです。朝ドラのひよっこにも登場していたので若い人でもご存知だと思います。着せ替えもあるんですよ。もちろんミニスカート。このショートヘアの人形を一目見た時からはまってしまいました。それまでは人形でショートヘアなんてみたことなかったですから。オークションの存在を知ってからというもの少しづつ少しづつ、英語もできないのにebayで探してきました。間違ってもコレクターではないんです。コレクションしたいわけではないんです。と言いながら、バービー以外の人形も数を持っているのでまずは自覚することから始めないといけませんね。

巷では断捨離や実家の片付けなど、片付けブームですよね。わかりますわかります。20代や30代の片付けではモノが溜まっていると言っても大したことありませんでしたが、忙しい40代を経てふと気づくとえらいことになっていた。という感じなんです。趣味や興味の幅も広がり、仕事や人との繋がりも広がり、それが家の中にも広がってしまっている感じ。捨てられずに溜め込まれているものって、歩んできた道なので服やバッグ、食器、音楽、ぬいぐるみ、本、子供の絵など溜まる要素いっぱいですものね。我が家は子供がいないのに、それでも思い出いっぱい、趣味いっぱい。

私の溜まりもののイメージには断層ができていて、一番下に子供の頃の絵や日記などなど紙もの。その上の層は年代が進んで結婚のお祝い品や引き出物、その上にCD、旅の写真、趣味で集めたお人形、その関連で古いファッション誌、手芸材、画材、関連の専門書、大きな絵の数々、そして傘の材料に大量のハギレ。もう持つものが多すぎて気持ちが潰れてしまいそうでした。しかも歳を追うごとに重くてかさばるものになってくる。(笑)この層を薄くするのか層ごと無くすのか。大変な作業です。

さてそうして始まった片付けは、マニュアル通りまずは玄関、洗面、キッチンの片付け。玄関や洗面は意外に簡単に処分できました。でも全部を一度ではできないので、無理せずくたびれた靴とシーズン中履かなかったものを処分。他を片付けているうちにだんだん頭の切り替えができるようになってくるので気楽に始めるといいかもです。そして買ったばかりなのに履かない靴を思いきって靴棚から除外したら見違えるほど快適になりました。これをきっかけに頭の切り替えが進んで来る感じです。片付けと言うよりは脳を諭していく感じ。(笑)きっとこれが片付けのコツですね。この小さな成功体験。除外した靴も誰かにあげられればいいのだけど、少し時間をおいて履けそうな人が思いつかなければ捨てる。捨てるとき少し罪悪感があるものの見えなくなると案外思い出しもしませんでした。

本とCDは近所の古書引き取り店さんにお願いしました。

ざっとCDだけでも200枚以上。これはネット上で読めたり聴けたりできるようになったおかげで夫が随分協力的。5年前には手放せなかったものもごそっと処分できました。混乱の中で生活してると同じ本が2冊あったりね。引き取り屋さんにも、この大量の本どこにしまってあったんですか?と聞かれるほど、どう見てもキャパを超えてました。ここでやっと部屋が機能してきたので次の段階、上手にしまってあるものも引っ張り出して捨てることにします。今でも見切るのは大変な仕事、実家の片付けの心配するより先にまずは自分の片付けからですね。それでは今日はこの辺で。まだまだ続き片付けます。

書の日傘

また夏をぶり返したような暑さになりましたね。でも風が爽やかでやっぱり秋の気配感じますね。
日傘作りをしている埼玉の仕事場でも今日は虫の音がセミからコオロギに変わりました。

今日ご紹介するのは書の作品から仕立てた日傘です。
生地の使い方、面白いですね。こうして色々な生地を組み合わせるのはとても新鮮です。
案外難しいと思うんですこういう組み合わせ。センスが良くないと賑やかな傘になってしまいがちでお子さんの雨傘っぽくなってしまうんです。その点素材の良さと色の美しさでとても上品な仕上がりになりました。

そして、何と言ってもデザインの中心は『書』の部分です。
すご〜く考えちゃいました。お任せいただいたのでいわゆる緊張とはちょっと違う緊張感。
黒い生地の中央に筆文字とドリッピングの入った素敵な作品をお預かりしました。でも三角のコマの中にどうにも収まらない。そうなんです、そこで、どうトリミングするかがとっても重要なんです。上の方にいい感じのしぶきがありまして、そこを使いたい。でも文字も読めるところまでキープしたい。

最初文字の下の方に空間をとって底辺を裁断していたんです。でもそうすると草冠が切れてしまって草冠に見えないかもしれない。文字のどこをどこまで隠して文字として認識できるのか。とってもビビリなもので、あと1センチ上にしよう、もう1センチ上でも大丈夫。と下の方少しづつ裁断して行ってこの構図になりました。少しはみ出すぐらいがダイナミックで素敵だと思うんです。

こういうトリミングをする時にいつも思い出すのが意外にも日本の絵巻。『信貴山縁起絵巻』という絵巻物がありまして、細長い絵巻の中で右から左へとお話が進むんですが、絵がその幅に収まらず上へ下へとはみ出しながら展開して行くんです。でもそれがとっても躍動的で、絵巻物なのにアニメーションのような大きな場面を想像できる。気になる方は検索して見てくださいね。この文字にもそんな風に傘の中に収まらず自然の中へ飛び出して行って欲しいなと思いながら作りました。

お客様もとても喜んでくださってもう一筆加えたくなったとのことです。仕上げはどんな日傘になったんでしょうね。想像するのもまた楽しみです。

着物から新たなデザインへ

今日の日傘はシルクのお着物からオーダーいただきました。そしてとってもとっても喜んでいただけた日傘なんです。

大切にお召しになっていたお着物を形見分けにとのご注文でした。事前の打ち合わせで「通常お着物からは2本作ることができますよ。」とお話ししていたのですが、「帯で見えなくなる部分で繋ぎがあり生地が足りないかもしれない。」とご相談。大切な形見のお品、別の生地を足して2本に仕立てることになりました。

グレーの無地の縮緬と合わせます。せっかく2本作るので、選ぶときにちょっとでも迷って楽しんでもらいたいなと少し繋ぎ方を変えています。どちらもとっても素敵なので、「どっちがいいかなぁと、自分だったら絶対迷う。」なんて考えながら仕立てました。素材の違いは生地同士の相性が心配でしたが無事、素敵なアクセントになりました。お客様にはもちろん喜んでもらえたのですが、リメイクでびっくりされたのは実は生地使い。送られてきた生地を見た途端から、疑いもなくこういう風につなぐものと疑いを持っていなかったんですが、柄のあるグレーの生地、なんと裏なんだそうです。∑(゚Д゚)

写真の通り日傘の裏は白地と可愛い黄色の花柄になりました。もちろん作る前に裏表の確認はしていますが、なかなかお話が伝わらず、写真を見ながらのご説明で、やっと私が裏表を逆に繋ごうとしていることに気づかれたそうです。そのぐらい思いもよらなかったそうで、出来上がりを見て大変喜んでくださいました。着物のことを良く知らないからこそが、吉と出ることがあるんですね。思い出のお着物は、日傘の内側できっと優しく包み込むように見守ってくれていることと思います。

唐草文様の日傘

今日の日傘は唐草模様の生地から。唐草模様と聞いてパッと思いつくのはグリーンの地に白の唐草模様の風呂敷。こんな風に渋い色合いの唐草模様は新鮮ですね。緑の唐草文様はあまりにも伝統的な柄なのでパターン認識していて、この生地を見て改めて唐草は草花柄だったと思い起こしました。

ところで日傘を選ぶとき柄の大きさは気にしていますか?鏡で写してみるとお顔映りの印象など随分違うことに気づかれると思います。柄の大きさでも印象が随分違うことがありますよね。小さな柄では、近くでは柄もはっきり見えますが、離れたところでは柄を認識することができずに、色が混ざり合って見えます。例えばこの日傘の柄が細く小さな唐草だったら、遠目には白が混ざりこんで無地のように見えるかもしれません。一方こうした大きめのくっきりしたデザインは遠目からも柄がよく目立ちます。どちらがお好みか、ぜひ柄選びの参考にして見てくださいね。

さて、この唐草紋様は、日本では伝統的な吉祥文様なので最も日本的なものと思いがちですが、実は日本へは、古代ギリシャからエジプト、ヨーロッパ、アジアとシルクロードを渡って伝えられたそうなんです。だから世界中に進化した唐草文様があるんですね。みなさんご存知のウィリモリスの壁紙も唐草模様です。日本の唐草はそれに比べて葉っぱがどんどん小さくなって随分簡略化されていますよね。線だけの柄もありますものね。シンプルへシンプルへと進化して来たようです。そしてもっとシンプルなのはラーメンの器に描かれている中華柄。これも唐草の変化系ですよね。調べてみると唐草模様、国によって色々変化を遂げていて面白そうです。

*写真が下手で白く写っていますが実際には小豆色の唐草柄です。モダンです💕

心ときめく浴衣の日傘

7月の終わりごろオーダーのご注文をいただきました。形見のお品物で日傘を3点、お父様とお祖母様の思い出のお着物が新しい形になって、次の世代のご家族へ引き継がれて行きます。そういうご事情ならと、お盆までにお届けしようと頑張りました。あまり信心深くはないですが、そういうことふと思ったりするんですよね。「お盆に帰るからそれまでに日傘にしとけよ〜。」って言われているような。それにしてもこの3本の組み合わせがなんとも言えず素敵です。お店にディスプレイするならこんな組み合わせで大柄、中柄、細かい柄で飾りたくなりますよね。それだけ華があるということなので、もちろんお三方で一緒にお出かけされたら素敵ですよ〜。想像するだけで振り向いちゃう。なかなかみなさんがお会いできることも少ないのかもしれませんが、この3本の日傘に離れていても寄り添っているような素敵なご縁を感じます。

さて、最近メールがうまくお送りできないことが多くて、お写真お送りすると届けられませんメールが戻ってきてしまうことがあるんです。何十通も送ってしまったので、もしかしたら私が迷惑メールになってしまってるかもしれないのですが。普段iPadを使っているのが原因なのか、アドレスが違っているのか…。

爽やかな藍染めの日傘

久しぶりにまた暑い夏が戻って来ました。しばらく猛暑日が続くそうですね。ここのところ日傘の出番も少なかったので、お出かけの際、持って出かけるのを忘れないでくださいね。

今日ご紹介するのは爽やかな藍染めの日傘。染めている色は一色のはずなのに、こんなに色鮮やか。濃淡で変化がついて、とても綺麗ですね。

こちらの日傘はお着物を解いて洗い張りしたものを送っていただきました。よく見ると柄が横に繋がっていなくて途中で段がずれているデザインなんです。わかります?小さな変化ですが柄合わせをして繋ぐと動きが出てとても面白いですね。涼しげで爽やかな素敵な日傘になりました。

カラフルな川の石

山中温泉から少し山へ入ったところにおいしいお蕎麦屋さんがあります。不便な場所でお蕎麦を食べるだけに山道を走るような所なんですが、人気のお店で毎年車が止められないほど混んでいます。今年は道が一部通行止になっっているらしく、いつもより空いていてゆっくり行って来れました。

写真は途中で見かけた川。フォッサマグナミュージアムへ行った後のこともあって、糸魚川よりもカラフルなこの石には敏感に反応してしまいます。車を止めて最初は大人しく眺めていたけど結局ジャバジャバと入って石拾い。海の石よりまだ角ばった感じです。昔はこのもう少し上流でよく川遊びをしたものです。虫に刺されるのでパジャマを上に着せられて泳いでいるような都会のひ弱っ子でした。今ではすっかり川遊びもしなくなってしまったけど、こんなに綺麗な川だったんですね。あとで調べてみると九谷磁器の古い窯跡の近くでした。今まで山中塗の漆に気を取られていましたが、なるほど九谷焼きの産地もこのあたりだったんですね。

ここ数年、墓参のために北陸へ行くたび自分のルーツのようなものが気になるようになりました。
職人になろうなんて気持ちはこれっぽっちもないままに始めた傘の仕事。父の仕事を知っておきたいと思ったこともひとつにありますが、母方の祖父の影響も受けていたのかもしません。祖父もまた職人で塗師だったそうです。母は呉服屋に勤めていたので、着物と日傘の融合が今の仕事になっているのは面白いことだと感じます。最近は自分のルーツをつないでカタチにすると面白いことが生まれるような気がしていて、毎年仕事のアンテナ張っての北陸旅です。