月別アーカイブ: 2020年5月

パラソラの藍染の日傘

こんにちは。パラソラの日傘、オーダーメイドだけでなく毎年出来上がりの日傘も販売しています。そして今年は「藍染の日傘」を作ってみました。

自分でも楽しみながら染物をしていますが、日傘といえば藍染。藍染の日傘をぜひ皆さんにご紹介したい。そしてやっぱりそこはプロの職人さんにお願いしたい。ということでいつもお世話になっている染工房さんに染めていただきました。素敵でしょう〜。緑の中で撮影すると、藍の色がと〜ってもきれい。写真じゃお伝えしきれていないけど、日傘の内側に入るとなんともえない幸せな気持ちになります。

手前の日傘はパラソラからも車で約30分ぐらいのところにある青梅の壺草苑さん。時々染め体験でお邪魔するなど、お世話になっています。緊張感のある職人さんたちが染める工房からは、スタイリッシュで洗練された都会的なイメージのデザインが生まれます。私の考える藍染のイメージをすっかり変えてくれたカッコいい藍染です。

そして、お花の柄は琉球藍染工房さん。blogでも時々ご紹介していて、いつも可愛いなぁと思いながら作っていました。こちらもまた私のイメージを変えて、こんなに若々しいデザインができるんだと教えてくれました。伸びやかなデザインは琉球藍を使い、のどかな岩手の土地で染められています。若いご夫婦の手で染められる藍染はフレッシュで爽やかなお二人のイメージそのままです。

どちらの染物も個性的で同じ『藍染』でも染め方も染料も感性もこんなに違うものができるんですね。写真のデザイン以外にも染めてもらっているので是非ショップからもご覧いただけたらと思います。生地も何種類か種類を変えて染めてもらったので、バリエーション豊かに出来あがりました。モデルさんを頼めないので残念ながら大人体型の私がサイズサンプルしておりますが、いつか勇気を持って公園で若い人をスカウトしたいと思いますので今年は許してくださいませ。💦

今年は新代田のワサビ・エリシさんや、下井草の五峯さんへも藍染の日傘を少しお持ちしているので実物見てもらえたら幸いです。

 

 

2020年5月31日

大人の日傘

昨日に引き続き、今日もお客様からのオーダー品をご紹介します。

パラソラのblogをご覧になって、日傘を作ることを思いついてくださったそうです。反物が届いて開封一番、「こんな素敵な反物を長い間寝かしていたなんて、なんてもったいなかったの!」って思ったお品、久留米絣です。お着物に仕立てるには少し裄(ゆき)が足りなかったそうなんです。何かに使えないか考えて考えて、「💡日傘にしよう!」って思いついた時のお顔はきっとキラキラしてたことでしょうね。目撃したかったなぁ。☺️とても素敵な日傘になりました。通常反物一反から日傘は3本作れます。残りでお揃いの上着やバッグ、鼻緒を作っても素敵です。

ところでこの日傘、実は作るのがとても難しいものでした。数日前にもご紹介していたんですが、普通に裁断するときつくて張れなくなってしまうもの。糊がしてあるので触り心地は最高なんですが、ミシンがけも難しく、リズムをとって整えながらかけていきます。これ動画撮れば良かったなぁと思う独特のミシンがけ。滅多にないんですが久しぶりに出会いました。でもこういうのがいつのまにか、調整して作れるように私も成長してるんですねぇ。作りながらひとり、出来なかった頃のことを思い出してしみじみしちゃいました。

パラソラのオリジナル商品としても、こうした大人の日傘を作ったらきっと人気なんですけど、何せ反物を仕入れて仕立てるとお値段が…😅なので、こうした日傘を購入しようと思ってもあまり売っていないと思います。きっと見つけても高級品。素材をお持ちならオーダーで作るのはとってもお値打ちだと思います。皆さんのお宅にも『我が家のお宝』がどこかで眠っているかもしれません。ぜひステイホームの機会に探してみてくださいね。

「うちにも確か押し入れに使ってない反物があったわ」なんて、思い出してご注文くださる方も結構いらっしゃいます。blogを通じてのお客様同士のご縁、ある日どこかで知らない誰かに「あら、私あなたのその日傘を見て、今差しているこの日傘を作ったのよ」なんて街で声をかけられる日が来るかもしれませんね。だって素敵な日傘は目立つし、類は友を呼びますもん。

次回は藍染に日傘ご紹介します。ではまた。

2020年5月30日

オーダーメイドの可愛い日傘

久しぶりにお客様からのオーダー品のご紹介です。

可愛いですね〜。リピーターのお客様からのご注文です。日傘好きな方はバッグや服を新調するように日傘も新調して、おしゃれを楽しんでいらっしゃるんですね。靴と同じように数本の日傘を使って時々休ませてあげるのもいいかもしれませんね。気分転換にも選べる楽しさってありますもんね。

デザイン的には、こんなふうに2種類の生地を組み合わせて作るのもオリジナル感が高まります。柄の組み合わせ、選び方もとても素敵です。もしパラソラで手元を選んだらきっと甘めの色に引っ張られて竹輪の手元を付けて、全部可愛らしい日傘に仕立てしまいそうだけど、写真からも伝わるかしら、竹長の手元を選んだことでスマートな感じが際立ってフレッシュで若々しい美人さんな日傘になりました。こういうチョイスいいですね〜。

ボタンはお任せいただいていたので、くるみボタンと迷って竹を選びました。結果的に大人味が増した仕上がりになりました。お客様からは「予想を超えてできてきました〜」と仕上がりをとっても喜んでいただいて、私も「予想を超えて出来あがりました〜。」と2人でニッコリ。お会いできたわけじゃないけど多分ね。(笑)

自粛解除とともに出来上がったので、きっと今ごろはお出かけ時に活躍してくれてるのかなと思っています。可愛くて明るい日傘が、気分も前向きに明るくしてくれそうです。

2020年5月29日

パラソラの日傘展、その後。

こんにちは。今日はちょっと晴れ間も出て日傘のことも思い出してもらっていることと思います。と、思っていますわたくし。(笑)そんなパラソラの日傘展、のびのびになっていましたがその後の情報です。

まず一つめは下井草の【ギャラリー五峯】さんにて「初夏のおかけ展」が始まりました。
5/8日から予定していましたが、少し遅れて5/22からとなりました。

5/22(金)〜6/1(月) 11:00〜18:00(最終日16:00まで)
27(水)28(木)は休廊です。

日傘はちょっと苦手なの。と言う方には帽子もご用意していますよ。😉と言う抑えもバッチリな、これからの季節に欲しくなるお品揃えの初夏のお出かけ展。ぜひお立ち寄りください。

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二つめは、ギャラリーでのパラソラ展を予定していた新代田の

【ワサビ・エリシ】さん。
残念ながら、通うことが難しいため、パラソラ展は断念して、お店で販売していただくことになりました。パラソラの日傘のみならず、お客様のご要望の多い折りたたみが作りたいとのご希望で、ワサビ・エリシオーナーさんお見立ての生地からお仕立てした日傘も揃います。アクセントにオヤの飾りをつけて可愛いワサビ・エリシバージョンになっています。ぜひお見逃しなく。場所は下記の通り。

パラソラ展示会のお知らせ

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どちらも藍染、手挿しで染めた一点もの、蛙張りなど、手作りの日傘、ご用意してお持ちしています。差して良さがわかってもらえる日傘ばかりです。なかなか皆様にお会いできないのは残念ですが、パラソラの日傘の実物を見ていただくことができる機会、どうぞご近所の皆様、お時間ありましたらお散歩がてらお立ち寄りいただけたら嬉しいです。

そして遠くの皆様にも今年こそネットショップ頑張ります。カメラを買い替えるより簡単!という理由でiPhoneも新調しました。背景布も購入しました。…が、これはダサくてダメダメで仕切り直しなんですが、とにかく引きこもっているのでショップ作り頑張ります。

2020年5月23日

日傘の張り替え失敗!?

こんにちは。今日は日傘の張り替えのお話しします。

パラソラのblogはどんなキーワードで検索されたのか、アクセス解析ができるんですが、多くは修理や、張り替え、オーダーなど日傘作りで検索されることが多いみたいですね。そんな中『張り替え失敗』と言うキーワードを見つけました。

どなたか存じませんが、失敗しちゃったんでしょうねきっと。解決してますか?大丈夫かなぁ。どんなふうに失敗したのかわかりませんが、まだ解決してなかったらどうぞ参考にしてください。張り替え失敗で考えられること、いくつか挙げてみます。

1、生地が小さくて骨に合わなかった
2、生地がぶかぶかしている
3、頭のところがプクッと飛び出している
4、傘が真っ直ぐ平らで唐傘のようになっている
5、傘が骨っぽくくぼんでいる

ざっとこんなところでしょうか。1は傘にならないですが他はなんとか差すことはできそうです。

パラソラでも時々あります。お客様からお預かりした生地でこうなると仕上げに15分〜2時間ぐらい余分に時間がかかってしまいます。しかしこのどれも、型が傘骨にあっていないために起こる現象です。

まず最初の原因1つ目、『張り替える前の日傘と素材を変更した場合』
1〜5、どれも起こります。解決策は同じ素材で張り直せば大丈夫。綿を麻に変更したり、着物生地に変更してしまうと不具合が起こりやすくなるのでご注意くださいね。

職人さんは生地の特徴を考慮して型を起こしています。例えば麻は特に目の粗さや伸び具合で違いが出るので、4の状態になりやすいです。どこをどのぐらい詰めるかは残念ながら一言ではお伝えできませんが、素材を変えるのはそれだけ難しいので、パラソラでも縫い直しを考慮して8本骨を使っています。16本骨でぜ〜んぶ張ってから16本解いて微調整とか気が遠くなりますもん。

原因2つ目、『縫い方が甘い場合』
1ミリ小さく縫うと全体で8ミリ小さくなって、きつくなります。2ミリ違ったら完全にアウトですよね。骨に張れません。逆も然り、ゆるゆるになります。ただし洋服と違って一箇所で詰めると傘が歪むので、大変だけど全部解いて直してくださいね。

普段お仕で洋服を縫っている方でもぶかぶかを詰めると頭が飛び出してしまったり、張ってからの修正は難しいかもしれません。型に緩みがないので洋服とは型紙の考え方が少し違います。着物のような織物では型通りに裁断してもきつくなる生地があったり、引っ張って張る傘ならではの落とし穴が時々ありますので大切な生地を裁断する時は特にご注意ください。

予断ですがきつい生地を無理矢理張って開こうとすると、どうなると思います?

無理に張った生地は傘骨に強く負担がかかります。差す時も硬くて開きにくくなり力任せに開こうとするとロケットみたいに傘が飛んでいくことがあるんです。ちょうど矢を放つみたいな感じ。これは大変危険なのできつい傘をさす時は周りに人がいないことを十分確認してくださいね。ワタシも2度ほど怖い思いをしました。

アドバイスとしては、素材を見直してみましょう。そして型紙に忠実に裁断しましょう。縫い代にも注意です。

今日は張り替えで起こる『失敗しそうなこと』思いつくだけ考えてみました。修正のお役に立てたら幸いです。

パラソラでは修正だけのお仕事は基本お受けしていません。なぜなら骨に合った型もありませんし、裁断からやり直すことも多いので通常のオーダーより割高になってしまうためです。それでもどうしても困ってる時はどうぞご相談くださいね。

それではまた✨

2020年5月9日

パラソラ的日傘の選び方

こんにちは。今日もいいお天気ですね。

昨日の続き、お客様からいただいた質問にお応えしていきたいと思います。
「熱中症対策でお医者様から日傘を差すように言われたのですが、ネットで日傘を検索すると情報がたくさんあり過ぎて何を買っていいのかわからなくなってしまいました。みなさんどんな基準で選んでいるんでしょうか。」

サイトを検索すると色々書いてあるので迷いますよね。

例えば、
紫外線対策にはUVカット生地を。色は白より黒を。
暑さ対策なら黒より白を! あら逆になった。
外が白で中が黒なら最高! ん〜、なるほどそう言うことになりますね。

でもそんな日傘探すのた〜いへん。
このページにたどり着いた方なら、この辺のことはワタシよりもきっと詳しいはずなので、パラソラからは違った視点からご紹介してみようと思います。

まず、選ぶ基準は皆さんそれぞれで良いと思います。紫外線が気になる人、持ち歩くのがおっくうなひと、お洒落で人と違ったものを持ちたい人。一目惚れで選ぶのももちろんアリです。

紫外線に関しては、専門家ではないのでどこまでカットできるのか、科学的に根拠があるのかないのか、正直わかりませんが、言えることは反射光に関しては日傘では避けられません。もし紫外線を徹底的に排除したければ外に出ない。そして曇りの日も日傘をちゃんと使うこと。気象庁のホームページでも日焼け止めや長袖を着用してガードすることを推奨しています。

なので、日傘は補助的に使ってもらって、涼を感じてもらえるといいかなと思っています。因みに紫外線は目からも入るのでサングラスが効果的だそうですよ。

では具体的に、どんな日傘がお勧めかと言うと、
ワタシなら軽くて見た目にも涼しい日傘を選びます。触り心地がさらりとして、夏服とコーデしやすいもの。紫外線を重視しすぎて日傘だけ冬みたいになるのはいただけない。暑さ対策を第一に、日陰を持ち歩くつもりで選びます。

だから重いものもNG。暑い日に重い日傘きついですよね。考えただけでも手が汗ばんで来ちゃいます。反対に軽くても華奢で風で飛ばされそうな日傘や、細過ぎるハンドルも選びません。手首の負担が全然違うんです。風に煽られたことある方なら想像つきますよね。ギュッと握れるの大事です。

沢山日傘を作っていて、「自分でも差したいな」と思うのは決まって触り心地のいい素材。同じ素材でもぼってり重いものとさらりと涼しい触り心地で随分違うんですよ。暑い日には糊のパリッと効いた浴衣や洗いたてのアロハシャツ、気持ちいいですよね。風がすぅっと通り抜ける素材が好きです。涼しい日傘は自然と出番も増えてきます。

通勤に使われる場合はまた基準が違いますよね。コンパクトで軽いもの、晴雨兼用もいいかもしれません。TPOに合わせて何本かあると便利だと思います。

また熱中症対策には男性にもお勧めです。外回り、少なくなっているかもしれませんが一度日傘を使うと涼しさにきっとびっくりします。折りたたみをカバンに入れておくと重宝します。

「究極の1本を見つけたい!」「日傘選びに失敗したくない!」って思うあまり慎重になってしまうのかもしれませんが、日傘は消耗品、ファッションと一緒です。どんなに素敵でも日焼けもするしUV加工も落ちてきます。お店屋さんはいいものお勧めする時セールストークで言いますけどね。「一生ものですよ。」って。😚確かに何十年も同じ日傘を使ってますけど、それにはお手入れのしやすさも大事です。

ぜひ参考に素敵な日傘を見つけてくださいね。

今日の日傘は外側は白ベース、内側はブルーベースの薄い生地を2枚張っていて柄が透けて重層的に見えるようにデザインしました。外が白で中が黒い傘も、この張り方で時々作っています。

それではまた!

2020年5月8日

ソーシャルディスタンスに日傘を

みなさんいかがお過ごしですか?
家に閉じこもってばかりいたら、いつの間にか緑が綺麗な季節になりました。自然はこんな時でもいつも通り、四季はちゃんと巡ってきますね。日傘の恋しい季節になりました。

今年は日傘の展示会も “先の見えない先送り”、外出自粛で日傘の出番もめっきり少なくなりそうで、夏が勝負の日傘屋、どうしたものかしらと思っていたんですが、友達からこんな話を聞きました。

「ソーシャルディスタンスの観点からも日傘が役立だつらしいよ。」

確かに!少なくとも日傘をさしていると1mぐらいは離れないといけません。今まで「人混みの日傘は迷惑」と嫌う方がいらっしゃったのも当然です。密度の高いところでは確かに迷惑。通勤時、日傘をさしたくても肩身の狭い思いだった方も多いと思います。

ところが逆を返せば、人混みを避けるために一役買ってくれるということです。二人でさしていたら自然に距離を保つことができます。やむを得ない外出時も日傘をさしていれば、途中で親しい人に出会ってもちょっと安心。スマートに人との距離をとれるのでそれだけでもストレス軽減されますね。なるほどぉ。

いままで日傘をさしたことがなかった方も、「今年は日傘差してみようか」と思ってもらっているかもしれませんね。すっかり手が止まっていた日傘活動、(活動じゃなく仕事です)やっとやる気が出てきました。

と、そんな折り、お客様からこんなご質問をいただきました。
「熱中症対策でお医者様から日傘を差すように言われたのですが、ネットで日傘を検索すると情報がたくさんあり過ぎて何を買っていいのかわからなくなってしまいました。みなさんどんな基準で選んでいるんでしょうか。」

悩みますよね。紫外線のこと、暑さのことなどなど。ネットを見れば情報の嵐。明日はそんな日傘選びのアドバイスをご紹介したいと思います。

それではまた!

2020年5月6日