投稿者「noko」のアーカイブ

ナイトウカズミさんの日傘

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いよいよ涼しくから肌寒くへと季節は移ってきましたね。芸術の秋、週末の予定に美術館やギャラリーでのアートや作品展巡りにもいい季節ですね。

今日ご紹介の日傘はイラストレーターのナイトウカズミさんのデザインです。色々な表情のシロクマたちが愛嬌振りまく楽しい日傘ができ上がりました。今回は2本お作りして一本は長日傘、もう一本は折りたたみです。来週から始まる作品展でお披露目となりますので、パラソラからは一足早くチラ見せでご紹介です。この可愛らしさはクマちゃん好きの私の友人も目がないんじゃないかしら。

ナイトウカズミさんの表現する表情豊かなシロクマたち、特にフエルトのイラストレーション?っていうんですか、リンクでもHPをご紹介しますがイラストが紙から飛び出てきたような作品には思わずクスッとなってしまいます。カメラをぶら下げていたり、ギターを弾いていたり。小物もとっても可愛いんです。あの作品はチクチクとするあのフエルトワークですよね。一度やったことありますが大変大変。私は小さな枝豆一個作っただけですが(笑)プロが作るとあ〜んなに楽しい世界が出来上がるんですね。ぜひHPの方もご覧いただいて、世界観を感じていただけたらと思います。来週からの作品展もご紹介しておきます。

ナイトウカズミ作品展
2016.10.21金)〜25(火) 12:00〜18:00
Gallery Cafe Kirin
〒556-0002 大阪市浪速区恵美須東2-3-17
堺筋線 恵比寿駅徒歩5分 ローソン2F

詳細はナイトウカズミさんのHPでご確認ください。
http://pirimaru.com

北欧風の柄の日傘

img_9377夏の間毎日毎日作っていた日傘。オーダーをいただく際に、blog等でご紹介していいですか?とお聞きしています。そこでご了承いただいた日傘は、できれば皆さんの出来上がりをご紹介したいと思っているのですが、暑い日には心待ちにしてくれているかもしれないと思うと、できるだけ早くお届けしようと撮影できないまますぐに発送していました。ご好意いただいたのにお答えできなかった皆さまごめんなさい。でも小さな布端だけはしっかりご注文書に張ってお問い合わせの際には思い出せるようにしてありますからどうぞご安心くださいね。

さて今日の日傘も麻からお作りしています。薄いグレーが涼やかで綺麗ですね。北欧風と言っていいのかしら。今とっても人気がありますよね。私も北欧のデザイン大好きなんです。家のリビングは明るい白木の床にして北欧風のインテリアも似合うような内装にしてもらっているんです。でも最近下ばかり向いて縫い物していたせいか、ちょっと地味になってきたかもしれません。見直さないといけないですね。考えていたらもう少しスカッと暮らしたくなってきました。

この日傘の切り絵のような柄は優しくて心地いい気分にしてくれますね。特に最近こういうグレーがいいなぁと思っていたところなんです。グレーやグリーン、茶など自然と調和するこうした色合いは身に付けるものにも取り入れやすいので、日傘にもとてもいいですね。生成りの麻がベースなので、春先から秋まで使えると思います。あまり白っぽい色だと冬服には合わないので、お洋服に準じた素材で日傘も使ってもらえるといいと思います。

 

麻の日傘

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暑くなりましたね〜。と10月の書き出しだというのに堂々と日傘の紹介できる、ありがたい暑さです。確か昨年もまだ今頃まで日傘の出番があったように記憶しています。

今日ご紹介の日傘はシンプルな麻の生地からのオーダー品です。螺鈿のボタンがアクセントになっています。いいですね〜。こういう日傘案外探しても見つからないんです。市販のものはシンプルに見えても大概は縁にレースがついていたり、ロゴが刺繍されていて可愛い方向か、ブランド志向か、はたまた流行方向へデザインされていますよね。もちろん可愛いアクセントやデザインもいいんですが、シンプルなものは探してもなかなかないということなんです。無地だからこそ素材にこだわって手元の木やボタンの石や貝と組み合わせることを考えてみてもいいですよね。工夫する面白さがあって、オーダーならではの個性が出せると思います。こうした無地の生地ではコーディネートの仕上げに入れたい差し色や、ご自分に一番似合う色を日傘に仕立てておくとお出かけの際の強い味方にもなってくれそうです。お顔も明るく見えていいかもしれません。これからオーダーをお考えの方にも是非参考にしていただけたらと思います。

裁断するまでが一勝負

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すっかり秋になってしまったと思っていましたが、暑さ、戻って来ましたね。まだ紹介できていなかった日傘をご紹介する絶好の機会到来です。(笑)

今日の日傘は浴衣から。珍しい色合いの浴衣でとってもきれいです。2本のご注文は、手元を変えてお揃いだけどちょっと違う出来上がり。見えていない方の日傘には竹の露崎と手元をつけました。出来上がりを眺めながら、「う〜ん、どちらかどうぞ」と言われたらどっちにしようかなぁ。と、お決まりの「どっちがいいかなぁ妄想」で楽しみます。いつも迷って選べないんですけどね。

こうした大きめの柄の場合、出来上がってしまうともう少し配置を上にして下にして横にして、ああもできた、こうもできたと思うんですが、今まで何100本と作ってきてわかったことは、あっちを直せばこっちがまた動く。ということです。少しの調整で裁断したつもりでも最後に布がギリギリのこともありますから、そんなことになるよりは最初にじっくり考えたら、そのあとはもう出来上がりを天に任せるつもりで裁断していきます。そして縫い合わせる前に再び並びを考えてバランスよく組み合わせます。それでも出来上がると、縫い代がつままれるので思っていた通りには出来上がらず、印象がガラリと変わります。

たとえば左の日傘お花の茎の裁断位置、迷いました。逆さの茎が入らない方がいいのかなぁと。でも出来上がると水に映ったようみえていい感じです。右の日傘では上の青いお花と隣の黄色いお花ぴったり繋がりました。なので対象側には大きなお花を1つどんと配置しています。うまく繋がらない時は黄色のリズムや青の流れなど、一本一本の中で見せ場を考えますが、半分は他力本願。案外出来上がると思いはよそに、可愛い日傘が出来上がっています。こちらの日傘の1本はお母様へのプレゼントになったそうです。10月とはいえ今日は真夏のように暑いですから、使ってくださってるかもしれませんね。

 

変化して変化して、日傘に

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今日の日傘も一点ものの布からご注文いただきました。折りたたみの日傘にお仕立てしています。

同じように絵の具で描いても作家によって個性が出ますね。また一人の作家からも同じものは2度とできないのが面白いところです。ピンクの甘いイメージもこんな色合いだと落ち着きがあって大人の風合い。

この生地を作った作家はまさか日傘になっているとは思ってもいないことでしょうね。描いているときは目の前の作品に集中してしまうものだから、色との勝負!みたいな気持ちで作っていると思うんです。どんどん色が混ざり合い、滲み、響き合い、思ってもみない色に変化して来るのが面白くて、一筆一筆ドキドキですし、またそれが乾いて来ると見えないはずの色が見えて来て、新たなハーモニーにまた勝負していくような布作り。布が出来上がるまでどんな仕上がりになるのか一番期待しているのは作家本人なんだと思います。

そしてでき上がった布が作家の手を離れ、次の持ち主の元へ。そうしたら形を変えこんな風に変身してしまうなんて。変化変化の繰り返しで、とっても面白い道を辿って出来上がっていると思います。私は間に入って日傘を作っただけですが、裁断一つでも違ったものになるかもしれなかったと想像すると、この出来上がりに至る出会いと偶然の積み重ねが愛おしくなりますね。そして次は新しいご主人様のもと日傘となってどこへ連れて行ってもらえるんでしょう。

日傘という額縁

そろそろ秋の気配ですね。

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今日の日傘は一柳綾乃さんのデザイン。光を通すとキラキラ光ってとてもきれいです。こんな風に窓辺に置いて眺めているだけでも心安らぎます。デザイーが自ら手書きした一点ものの作品を、こうして手元に置いて眺めていられるなんて贅沢なことですね。

絵画を購入するのは敷居が高いと思っている人も、お気に入りの布はつい買ってしまうなんてことありませんか。抽象画は苦手といいながら、服なら好きな色やデザインを自然に選んでいます。お気に入りの布はパネルに張って絵画のように眺めるのもいいかもしれません。そんな考えの延長で眺めていると作品を日傘という額縁に入れて持ち歩けるなんて、とっても嬉しくて贅沢なことのように思えてきました。

作家。絵描き。時々デザイナー。
一柳綾乃 Ayano Ichiyanagi
http://ayanoichiyanagi.wixsite.com/ayano-ichiyanagi

曼珠沙華が見頃です!

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久しぶりの青空になりましたね。昨日西武線の駅に、こんなポスターが貼ってありました。このポスターを見て、紅白の小林幸子さんの巨大な衣装を連想するのは私だけかもしれませんが(笑)、今、曼珠沙華が見ごろですって。何度か行ったことがありますが、写真のようにこんな真っ赤な絨緞がずーと続いていてかなり見応えがあります。巾着田のホームページによると10/2まで入場料がかかるそうなので、見頃はまだ1週間ぐらい先までありそうです。混雑しますが休日も午前中ならまだそれほどでもないので早めの出発がオススメです。
この季節、川沿いにも赤い花が沢山咲くので、混雑を避けるなら、飯能近辺、サイクリングやハイキングで散策するのにも気持ちがいいですよ。ただし車はすっごく混むので避けたほうがいいです。お年寄りや小さなお子様が一緒なら帰りの特急券も買っておいてくださいね。

巾着田の公式ホームページ
http://www.kinchakuda.com

お馴染みさんに。

関東地方は雲に覆われて、太陽が恋しい気もする8月の終わりですね。みなさん体調など崩していませんか?私もイマイチスッキリしない毎日で気圧に振り回されていますが、いっときの忙しさからは一息ついて、1日1本!と、どこかのコマーシャルのような制作スケジュールで今週は進めています。台風が去ったらまた暑くなりそうですから、まだまだ日傘活躍しそうです。

今年はパラソラも4年目。嬉しいことにリピーターのお客様が増えてきました。そもそも傘屋さんというのは街の商店街にある小さなコミュニティで成り立つお店屋さんで、老若男女、どなたにも合ういろいろな傘を揃えて販売していました。そんなお店を見て育ってきたからでしょうか、ネットショップといえども、お客様の好みがわかるようなお店がいいなと思っています。生地のこと、おしゃれのこと、情報交換しながら少しづつ続けていけるのが理想です。日傘を通して集まった良いもの情報がまた誰かのお役に立てたら、なお良いですものね。昔のお店やさんにはそんな情報交換の役割もあったかも知れませんね。「ここちょっと調子悪いけど治る?」なんて気軽に声をかけてくれるお馴染みさんが増えてくれたらいいなと思っています。

今日ご紹介の日傘はそんなリピーターのお客様。昨年の日傘を気に入ってくださって今年もオーダーいただきました。昨年は沢山のお着物の中から選んだ初めてのオーダー、そして今年も。一度作ると、日傘になるとこんなかんじかしら?と想像もしやすくなって、また作って見たくなるのかもしれませんね。白木の手元もこのお花柄にぴったりですよね。年齢を選ばず永く差していただける日傘になりました。色が落ち着いているので秋の街にもしっくりなじみそうです。たしか昨年も10月中は日傘を差している方を見かけたので、今年もまだまだたっぷり使ってくださいね。

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軽井沢でお直し

お休みを終えると、早速オーダーのご注文が入っていました。ありがとうございます。お仕事再開しています!

今回の北陸旅では仕事も少し。1つは北陸で、1つは新幹線の通り道、軽井沢へ途中下車です。
5月にパラソラ展でお世話になった世田谷羽根木のワサビ・エリシさんが夏の間、軽井沢に場所を移して日傘を扱ってくれています。昨年ご購入いただいたお客様の修理を兼ねて、お店の見学にと出かけたのですが生憎お店がお休み。急遽素敵なテラスでの修理作業となりました。

涼しくて、虫の音や鳥のさえずりに耳を傾けながらのお仕事。ムササビの鳴き声も聴こえるそうなんですよ。こんなアトリエで毎日仕事できたら最高ですね。写真は割れてしまった先玉を取り替えているところです。お気に入りでご自分で修理して、たくさん使ってくださっている日傘、お直しが上手すぎて最初何処が壊れたのかわからなかったぐらいです。新しいものに付け替えて、他の不具合の点検をしました。「次回はお洗濯すると綺麗になります」と、お客様への伝言をお願いしました。
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ワサビ・エリシ 店長日記 軽井沢 夏の店
「ごんざ」(軽井沢町追分655-1、電話0267-46-0456)
11時から18時(23日火曜日まで)

北陸の旅

お盆休み、お墓参りに北陸へ行ってきました。
金沢までは新幹線。昔は米原経由でずいぶん遠かったイメージがありましたが、今は降りるのを忘れてしまいそうなほどあっという間ですね。そして金沢からはレンタカーを借りて加賀温泉へ。
image山中温泉 鶴仙渓 雨上がりの散歩は苔がキラキラ輝いて、足を止めて眺めてばかり。

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image山代温泉 総湯 温泉街の真ん中に構える町の人も入りに来る共同浴場です。山中山代共に総湯ではお国言葉が聞けて旅行者にもオススメです。叔父が言うには外国人が増えて、朝湯に行ったら自分以外、全員フランス人だった日があってびっくりしたとか。

image能登半島、海の見える『のと里山街道』から降りて、下の道を走るとこうした瓦屋根の民家が多くて、とてもいいところでした。最近観光地は綺麗になって、どこも気持ちよくおしゃれになっているけれど、旅には少しタイムスリップしたような古くて変わらない風景や温泉を求めてしまうところがあります。この辺りは瓦屋根の家が続く懐かしい景色が残っていました。写真よく見ると、床屋さんですね。

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そしてずーっと来てみたかった千里浜なぎさドライブウェイ。砂浜を車で走れる海岸です。日本で唯一、世界でも三ヶ所しかないそうです。砂のキメが細くてしまっているので、裸足で歩くと足の裏の感触も気持ちいいんですよ。

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そして和倉温泉へ。宿を取っていなかったので、総湯へ。中はスーパー銭湯のように綺麗なので昔ながらの温泉という感じではないのですが、外には足湯もあって気軽に利用できるのが嬉しいです。飲料用のお湯をちょっと味見したらしょっぱいしょっぱい。やっぱり温泉なんですね。さすがにお風呂上がりはサラサラです。立ち湯と言う立ったまま入る湯船があるのも面白いです。温度も約40度と41度で微妙に温度わけされているあたり、温泉地のこだわりを感じます。

金沢まではグンと近くなったので、金沢からのレンタカーは渋滞も気にせず走れて良い旅になりました。

楽しいデザインの日傘

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前回、藍染の日傘をなかなか見かけないというお話しをしましたが、今日の日傘は伝統的な注染染めの技法。とても個性的な日傘をオーダーいただきました。つなげてみないとどんなデザインに変化するかわからないのが八角形。すごく楽しい日傘になりました。

作家さんの意図はわかりませんが、皆さんはどんな風に感じられますか?
私には、バトンをポーンと投げて落ちてくるところ、歓声やパレードの音が聞こえる中、バトンを受ける緊張感。音が止まってゆっくりバトンが落ちてくる一瞬の光景のように感じられます。こうして上から見た状態のデザインと、横から見た感じ、そして日傘ならではの遠くからの見え方、それぞれに表情が違って見える日傘じゃないかなと思います。

そしてマニアックと言われるのを承知で言わせてもらうと、丸の形がすごく気持ちいい💕
どう説明していいかわかりませんが、懐が広いところ。昔フリーハンドのレタリングをしていた頃にも、懐の広い文字というのを描く人がいたんです。例えば「あ」の字の真ん中の空間、そこがふっくらゆったりしていると、みていてとても気持ちがいいんです。仕事を忘れて横でよく先輩の描く文字に見惚れていたものです。そんなゆったりした空間が丸の中に感じられて、とても魅力的な心地のいいデザインだなぁと思いながら作っていました。黙々と作っているようで、頭の中ではあれこれ独り言をつぶやきながら日々製作しております。

さて、夏休み前の仕事が一段落。お預かりのオーダーも、ピッタリ全て仕上がりました。まだまだ10月頃までは日傘使えますので、どうぞ帰省の際にはタンスの中の眠っているお着物など探してみてくださいね。明日の発送後は18日から仕事再開です。お休み明けは今のところお預かりがないので、約1週間ででき上がる予定です。

藍染の日傘

相変わらず毎日暑いですね。明日からは少し暑さも和らぐそうですが、外出される方は熱中症お気をつけくださいね。

今年はありがたいことに、毎日何かしら日傘を作っています。思い起こせば、昨年も毎日バタバタとしていましたが、今年は作業効率が格段に上がったので、納期の方はほぼ予定通りに進んでいます。途中歯が痛くなって歯医者に行ったとしても、歯痛で仕事にならない日があったとしても予定通り上がっています〜。(笑)ただショップ用に作る余裕がなくなってしまったのが想定外。それでもまずは目の前のご注文を確実に丁寧に仕上げて行くことに集中です。

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今日の日傘は、琉球藍染工房さんの藍染の日傘。暑くなると藍の色合いが涼しげでいいですね。先日浦和のギャラリーでお客様とお話ししていたところ、「最近藍染の日傘もなかなか売ってないのよね。」なんてことをおっしゃっていました。そうなんですね、工房さんからは藍染関連の職人さんがずいぶん少なくなってしまったというお話は聞いていましたが、そうなると、売っていないということになってしまうんですね。目の前のお話は聞いているのに直接市場とつながっているということを全然実感できていませんでした。

ということで、藍染の日傘を販売してくださっています琉球藍染工房さん。若々しいデザインの藍染を染めています。こちらの日傘は今月は両国と立川のお店でお買い求めいただけるそうです。ぜひお近くの方は手にして藍染の風合い感じてみてくださいね。

琉球藍染工房
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KUMA-GALLERY 游 2016.8.16(火)〜21(日)
伊勢丹立川店 2016.8.17(水)〜22(月)

外での写真は室内とは打って変わって輝くようなブルーですね。とっても綺麗。お写真ありがとうございました。

上質な大人の日傘

銀行へ用事を済ませに行ったり、お昼に外へ出るときにも最近は日傘を使われている方をよくお見かけします。仕事用には急な雨にも対応できる晴雨兼用や帰りに邪魔にならない折りたたみが一本あると便利ですよね。でも日傘のシーンはお買い物やお仕事のときばかりとは限りません。夏のお出かけには、お出かけ用も一本あるととても重宝します。

今回オーダーいただいたのは、そんな特別な一本に相応しい上質な、まさに大人の日傘。
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しなやかでそれでいて、ハリがありパリッとした気持ちのいい触り心地です。着物に詳しくなくてもとても上質な物だということがよくわかります。シンプルでとても上品な日傘になりました。

この反物をお預かりした時は、お客様の期待はもちろん、糸を紡いだ職人さん、染めた職人さん、機をを織った職人さん、手から手へと渡ってここへ届いたと思うと、無駄なく大事に使わなくてはと裁断するまでドキドキでした。パラソラにはお着物好きな方からのご注文も多く、様々な反物が送られてきます。名前や産地のタグが付いているものは、どんなところで作られているのかなど調べるので、ついつい作った人にも心を寄せてしまいますが、仕上がった日傘にはその味わい深い生地の温かみや、昔からずっと伝わってきた伝統のうえにある力強さも感じますよね。シンプルなので着物でも洋服でもどんなシーンでも使えそうな特別な一本です。

お出かけ用の日傘は着物ばかりとは限りません。好きな洋服やバック、靴を中心に似合う日傘を探してみるのもコーディネートのヒントになります。大きな背景を背負っているような日傘ですからお顔映りのいいものを選ぶと、印象も明るく変わって見えます。お出かけ用には、機能性だけでなくぜひ、おしゃれも取り入れてくださいね。

気になるアート

昨日は仕事を早仕舞いして、寺村サチコ展『繰り返さないリピート』へ行ってきました。

会場は、東急多摩川線鵜の木駅からすぐの「Gallery Hasu no hana」。駅前商店街の古い店舗を改装したような小さなギャラリーです。
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最近こういったリノベーションギャラリーが多くなりましたね。どこも工夫がされていて若いアーティストの紹介に力を入れていて、面白い展示が多いのでふらりと出かけるのにとてもいいです。

寺村サチコさんの作品との出会いは梅雨の頃、渋谷ヒカリエで小さなアクセサリーを見かけたのがきっかけでした。そこには私の大好物がぎっしり詰まった魅力的な世界がありました。例えば、海中生物や不思議なかたちのキノコに昆虫…。毎日のようにピンタレストで画像を探しては眺めているんですが、何が面白くて毎日眺めているのか、何が魅力なんだろうと考えていたその面白い世界が、小さなアクセサリーの中に再現して見せてくれていました。その時はお名前もわからず、でもきっとここに収まらない大きな世界観を持っている人のはず。と信じて色々検索していたんですが、作品を見つけた時には物凄い生物を発見したかのようなワクワクで、いつか実物を見てみたいと思っていました。

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植物とも生物ともわからない、ここにこうして存在している謎の物体。それがこのスケールで目の前にあることが素晴らしい。メガネをかけて近づくと、それはそれでまた新しいものが見えてきて、人工物なのにまるで生きているみたいです。一枚の布に何度も型染めを繰り返し、絞り染めを繰り返し……。幾重もの工程を経て作品ができているそうです。見ても見てもずっと眺めていられるのはこうした複雑な味わいがあるからなんですね。自然界でもそうですけど、一言で言い表せられない深い色やかたち。華やかさと毒々しさが共存して、美しくもあり、怖くもある。そして何故か見ているうちに自分への問いかけにもなって色々反省したり、やる気が出たり。心が動くというのはこういうことですね。現代アートは驚きや疑問から最終的には自分に戻って、何か新しい気づきをもらえるところが面白いです。凝り固まった心もこうして時々ゆすらないといけません。展示最終日でしたが行けてよかった。これからももっともっと作品を見たいと思いました。

寺村サチコさんのHP

日傘とお揃い

先日アップサイクルのお話を書きましたが、まさにアップサイクルのお写真を送っていただきました。リサイクルではなくて、価値を高めて生まれ変わらせる、一歩進んだ再生です、解いたお着物から日傘とお揃いのバッグ、素敵ですね〜。大きなボタンがまた可愛いです。

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世の中には器用な方がいらっしゃるものです。わたくし、傘だけはたくさん作っているのでそこそこ作れるようになりましたが、こういうものを作れる人が羨ましいです。見てください、いろんな素材を組み合わせてあるんですよ。持ち手の革はもちろん、籠のような素材と組み合わせるなんて想像できませんもの。ボタンも皮なのかしら?配色のセンスといい、生地とのバランスといい、ほんとに素敵。たっぷりものも入りそうです。

こういうのを見せてもらうと俄然妄想力が働きませんか。(笑)浴衣着て、下駄履いて、どこ行きましょう。花火もいいけど、やっぱり明るいところで見せたいでしょ。冷たいもの食べに行ったり、オープンカフェでお茶したり。いいないいな。軽井沢とかね、避暑地もいいですよね。ゆったり風が抜けるようなワンピース着て。Tシャツにジーンズもいいかも!あぁ、どうにも妄想が止まりません。

しばし勝手気ままに妄想して楽しんでおりました。お写真ありがとうございました。

トンボの日傘

今日のご依頼は、一目惚れした生地で日傘をとのことです。
ありますあります。使うあてはないけれど、素敵な生地を見つけたらついつい買ってしまうこと。そんな生地がタンスにいっぱいという方も多いのではないでしょうか。何を作ろうかと考えていた時にちょうど目の前に現れたのがパラソラの日傘。お友達が先日のギャラリーで購入されてお持ちだったそうです。出会いはいつも突然ですね。

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この生地、和風柄のようですがプカロンガン産のバティックなんだそうです。縁に柄があるのでそれも活かせたらとのご希望でしたが、みてください。こんなに縁が斜めなんです。これは体に巻いたりする時の仕様でしょうか。最初から斜めに裁断するようなデザインになっているようです。面白いですね。…ということで、傘の柄には活かせませんでしたが、日傘の方はとっても可愛らしく仕上がりました。

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縁の柄はボンボンの中にこっそり入れました。全然見えませんが、使う人だけが知っている密かなおしゃれ仕様です。触り心地の良い自然素材の日傘、シンプルな白木の手元がすっきりしてこの日傘にぴったりですね。

とても明るいお客様で、出来上がりを楽しみにしてくださっていて、お届けするとすぐに、「早速日傘をさして生地を購入したお店にお出かけしてきました。」とご報告いただきました。オリジナルの日傘作り大いに楽しんでいただけたようです。お客様の言葉をお借りすれば、「見せびらかしという名の宣伝活動」しかと効果があったと思います。お店のblogでもその様子がしっかり紹介されていました。💕 ありがとうございます。引き続き見せびらかし活動宜しくお願いいたします。

バリ&アジアン雑貨店 カユカヤン

ウエディングの日傘

と〜っても素敵なお写真が届きました。💕
丁度一年前の今頃、ウエディングの日傘のご相談をいただきました。

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秋の結婚式に向けてアンティーク調のドレスに似合う日傘をお探しのお客様。なかなかイメージ通りのものが見つからないとご相談いただきました。

わかりますわかります。どんなに沢山ドレスがあってもお気に入りを探すのは大変なのに、ましてや日傘となったらほとんど選べませんものね。少しでも夢のお手伝いができたらと、できる範囲でという中でお任せいただきました。ドレスの写真を見ながら生地を探して、レースを探して、試作を重ねて、(こういうお仕事も好きです) 出来上がったのがこちらの日傘です。それをこんな幸せいっぱいの笑顔で持っていただけて、自分のことのように嬉しくなってしまいました。レースたっぷりのドレスはもちろん、ヘアスタイルも個性的でとっても可愛いですね。シルクハット姿ともお似合いで、まるで映画のワンシーンのようです。そして素敵なお二人の写真はウエディングフェアの広告にも使われたそうです。本物の幸せ感伝わってきますものね。そして日傘もとても喜んでいただけました。そしてもしかしたら日傘効果でしょうか、雨男の御新郎様の雨力を見事封じて晴天のお式だったそうです。良かった良かった。

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そろそろ一年、私たち夫婦の時はどうだったかなぁと記憶をたどっても、もう思い出せないほど昔になってしまっていましたが、多分のんびり屋なので、引越しのダンボールがやっと全部開けられて、二人のルールもだんだん出来上がって夫婦らしくなってきた頃だったんじゃないかと思います。家呑みが楽しくなって、ゆっくり好きな食器や家具を揃えて、友達が遊びに来ることも多かったかな。幸せそうなお二人の写真から記憶の奥の方からそんな思い出を引っ張り出しました。たまにはハタキをかけて二人の時間を磨かないといけませんね。

若いお二人もこれから沢山思い出を作って、大いに食べて笑って、幸せなご夫婦になって行ってくださいね。💕 素敵なお写真ありがとうございました。

2016 ウエディングの日傘

どこから見ても可愛い日傘

夏本番、いよいよ暑くなってきましたね。日傘を持ち慣れてしまうと流石にこの暑さでは日傘なしでいられませんね。ちょっと荷物に感じても手放せなくなってきました。

さて今日ご紹介の日傘は、そんな暑さも吹き飛ばしてくれそうな涼やかな柄の生地でオーダーいただきました。水彩タッチの柄は暑い日には特に涼しげでいいですよね。色も淡い水色とグリーン、アクセントの赤も効いています。私の大好きな色使い。余白の白い部分も風が抜けるような軽やかな印象です。そしてお揃いのボタンもターコイズブルーで、可愛いですね。

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そしてこの生地、裏側も可愛いんですよ。日傘にぴったり。欲張って全部を一緒に写真に撮ろうと思いましたがピンボケになってしまいました。残念。それにしても表も裏も、閉じても開いても、見た目も差してる自分もとっても気持ちのいい日傘になったんじゃないでしょうか。

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なかなか私一人が探しても探しきれない素敵な生地やボタン。オーダーメイドのご注文ではそんな素敵な出会いがいくつも私の元に集まってきます。一点物は緊張もするけれど、こうしてお客様と一緒に作っていけて、「みて〜可愛いのができたわ〜。」なんて会話できるのもコツコツ作り続けるのにはとっても大事です。パラソラの場合、腕が未熟で出来ないものはできないとお答えしていますし、それでも挑戦してみたいものは試してみます。お客様とは言いつつも、お友達に作っているような気持ちでいますので、お気軽にどうぞご相談くださいね。

梅雨明けしましたね

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関東地方、今年はずいぶん遅い梅雨明けでしたね。もう夏休みですものね。梅雨明けしたもののまだお天気はカラッと晴れずにいますが、明日から暑くなるんでしょうかね。日傘やさんとしては、最近忘れていた日傘のことも思い出してもらえるといいんですが。

写真の日傘はアフリカンプリント。色が鮮やかで綺麗です。それでいて奇抜すぎない柄なので使い易いデザインじゃないかなと思います。この日傘、パラソラの定番の木棒と市販品でよく見かける金棒の2種類を作りました。

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大きさの違いみてくださいね。大きいほうが木棒です。でも傘自体の大きさは同じで47センチ。重さは20グラムの違いです。ところが不思議なことに、小さい日傘を持った後に大きな日傘を持つとみなさん一様に「軽い!」とびっくりします。私もお客様の反応を見てそんなに感じ方が違うのかということを知りました。大きいから重そうに見えるのかもしれませんね。約300グラムです。風に煽られたり長い間胸の高さで持ち続ける日傘は安定感も結構大事。グリップがしっかりしていると手首がとても楽になります。

こちらの日傘はネットショップで販売中です。

キレイ、カワイイで充電

先月ギャラリーでお預かりしたオーダーの日傘、随分お待たせしてしまいましたがやっと最後の1本の発送を終えました。梅雨が開ける前にお届けしたいと、仕上がるとすぐに翌朝発送していたので、素敵な日傘を沢山作っていたんですがお写真が撮れなかったことがとても残念です。

さてさてそんな毎日ですが、次のオーダーにかかる前に中休み、楽しみにしていた宝塚へ行ってきました。今東京宝塚劇場は花組公演「ME AND MY GIRL」上演中です。人気演目に加え、実力、美貌ともに持ち合わせたトップスターに、役替わり公演ありで、チケット全然取れません。諦めていましたが、友人に誘ってもらって久しぶりの観劇でした。

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宝塚、大好きなんです。誰かのファンということもなくライトなファンですが、中学生ぐらいからゆる〜く長〜くなファンでいます。楽しいんです、歌も音楽も衣装もダンスも。自分ではアクセサリーもつけないシンプル派なのに、このキラキラな世界は観ていてとっても幸せな気持ちになるのが不思議ですね。男役だけでなく娘役もとっても素敵です。滅多にプロマイド買いませんが、素敵な衣装と髪飾りに出会うと時々購入します。劇場も綺麗だし、ご覧になったことがない方にはぜひ一度見てもらいたい、お勧めです。最近は客席に男性の姿も多くなりました。

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そしてもう一つ別のキラキラ✨は西武池袋線。最近可愛い色の車両が多いんですが、この電車はキャリーパミュパミュのピンク色。内装もキャリーちゃんだらけです。先頭車両にはサインらしきものも。可愛いと思うポイントは少しづつ大人になって変わって行くけれど、いくつになっても『可愛いい』には心弾んでしまいます。

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